帝京大の黄金時代続く　筑波大を倒し、史上初の大学選手権４連覇！

　帝京大学が史上初めて大学選手権４連覇という偉業を達成した。2013年１月13日、東京・国立競技場で筑波大学と対戦し、39−22で快勝。強力FWがプレッシャーをかけ続け、ボール支配率で勝った赤いジャージーの男たちは、テンポのよい攻撃で計６トライを奪い、食い下がるスカイブルーの勇者を振り切った。帝京大は、関東大学対抗戦で苦汁をなめさせられた相手に雪辱を果たし、第49回全国大学選手権大会で見事な栄冠獲得である。

　先制したのは帝京だった。８分、強力FWがゴール前で前進を繰り返したあと、中央からすばやく右へ展開し、WTB磯田泰成がゴールラインを越えた。互いにペナルティゴールを１本ずつ取り合い、序盤の５点リードを保っていた帝京は19分、自陣深くからボールを回し、CTB荒井基植のゲインなどでテンポよく攻め込むと、サポートもしっかり続き、最後はSO中村亮土がトライを挙げた。
　ボール支配率で勝る帝京。32分には、敵陣22メートルライン付近でアドバンテージをもらうと、SH流大が判断よくキックでボールを裏に出し、タイミングよく上がったWTB小野寛智がきっちり確保してインゴールで押さえた。
　対する筑波は34分、相手のパスが乱れてチャンスをつかみ、WTB福岡堅樹がキックを使っての個人技で１トライを返し、前半を22−10で折り返す。

　ディフェンスからのターンオーバーなど、徐々に持ち味を出した筑波大だったが、個々の突破力とキープ力が高い帝京大をなかなか崩すことができない。後半も先にスコアボードを動かしたのは王者で、10分、LO小瀧尚弘がおとりになって相手の守りを混乱させると、FL松永浩平が30メートル以上を走り切ってグラウンディング。サポートが途切れない帝京大の速い攻めはその後も続き、16分にはPR森川由起乙、30分にはFB竹田宜純もゴールラインを越え、勝負を決めた。

　フルタイムまで前を向き続けた筑波大は終盤、WTB彦坂匡克とSH内田啓介が来季へつながる２トライを獲得。敗れはしたものの、国立大学勢として初めて大学選手権決勝の舞台を踏み、彼らもまた、日本ラグビー史に大きな足跡を残した。