ミッチェル氏またゴタゴタ? セール・シャークス突然退団
ウェスタン・フォース(オーストラリア)、ライオンズ(南アフリカ)で指揮を執っていた頃、厳しすぎる管理体制やコーチングに対して不満を抱く選手たちと対立し、両チームで退団騒動を起こしたことがあるジョン・ミッチェル氏が、今度はわずか1カ月でセール・シャークス(イングランド)を去ることが明らかになった。12月29日、同クラブが「彼は個人的理由により(活動拠点の)南アフリカへ戻る」と発表した。
ミッチェル氏は南アのライオンズにおいて自身のマネジメントに不正行為がなかったことを法廷で認められ、ヘッドコーチの座はヨハン・アッカーマン氏に譲ったものの、テクニカル・アドバイザーとしての役職を持っている。そのためセール・シャークスでの指揮も臨時的なもので、当初は、2013年2月に南アへ戻ることになっていたという。
ライオンズはスーパーラグビーから降格しているため、ミッチェル氏は2013年の同大会期間中、南アフリカのテレビ局『SuperSport』でコメンテーターとしても活動する予定。
2002年から2003年にかけてオールブラックスのヘッドコーチも務めたニュージーランド人のミッチェル氏は、現在48歳。ストイックな性格ゆえ、選手の反発を買うことが多いが、オールブラックスでは80%以上の勝率を残し、2011年は南ア国内最高峰選手権「カリーカップ」のタイトルを12年ぶりにライオンズにもたらして同国最優秀コーチ賞を受賞するなど、能力の高い指導者であることは間違いない。
今年11月末、イングランド最高峰リーグのプレミアシップで最下位に苦しむセール・シャークスに加わり、チームは12月28日のウスター戦でようやく今季2勝目を挙げたばかり。救世主として期待されたミッチェル氏が予定よりも早く去ったため、降格の危機はますます大きくなっている。