コラム 2012.11.09

Shota Horie 堀江 翔太  (日本代表/パナソニック)

Shota Horie 堀江 翔太
 (日本代表/パナソニック)

 日本代表は11月10日、ブカレストでルーマニア代表との欧州遠征初戦を行う。パナソニックワイルドナイツのHO堀江翔太が先発予定。春からニュージーランド(NZ)に滞在していたため、この日が今季初のテストマッチ(国同士の真剣勝負)となる。



 昨秋のワールドカップNZ大会の3試合を含め、テストマッチ出場を意味する代表キャップ数を「17」とする堀江。今季は10月まで、オタゴの一員としてNZの地方代表選手権「ITMカップ」に出場していた。大阪府出身。身長180センチ、体重104キロ。スクラムの最前列中央を任されるなど下働きが求められるポジションにあって、これまでは優れた攻撃スキルを長所としてきた。しかし、ボール争奪局面での激しいぶつかり合いが続く同選手権では、「FWがパスするっていうのがあんまりない。HO は(ボールを持たない場所での)仕事ばっかり」だったと話す。「アタックでは近場(接点の周辺での仕事)とサポート、ディフェンスではラック周辺(での相手の突進)を止める…。僕も、HOっぽい仕事やってきた感じはありますね」と振り返った。



 パナソニックの同僚で、オタゴでもともにプレーしたSH田中史朗が来季ニュージーランドの名門であるハイランダーズ入り。日本人として初めて南半球最高峰リーグのスーパー15に参戦する。かねてから周囲に「スーパー15は(自分でも)行ける」と話していた堀江だが、同リーグに所属するクラブと来季の契約を結べなかった。「悔しい。諦めないではいようって感じ」。今後も、世界最高の舞台へ挑戦し続けたい。



 代表へは、欧州遠征に向けた国内直前合宿(東京・キヤノンスポーツパーク)中の1日に合流した。ルーマニア戦を皮切りに4つ続く遠征中のゲームにあって、エディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)はスクラムなどセットプレーの安定が必要と考える。HOのメンバー選考について、離日前から「堀江が先発でないことは考えにくい」と話していた。半年ほど辞退していた代表への復帰初戦で、勝敗を分けるセットプレーのキーマンとなる堀江。「(スクラムを組み合う際は)低さと速さで何とかしたい」と意気込んでいる。
 


(文・向 風見也) 


 


 


【選手データ】


ポジション: HO/FL/NO8
生年月日: 1986年1月21日(26歳)
出身地: 大阪府
身長: 180?  体重:104kg
所属: パナソニック ワイルドナイツ
競技歴:
吹田ラグビースクール(小学5年生)→ 島本高校 → 帝京大学 → カンタベリーアカデミー


→ 三洋電機/パナソニック → オタゴ → パナソニック(4年目)



【ジャパンラグビートップリーグ】
リーグ戦 MVP: 1回 (2010−2011シーズン)
BEST 15 選出: 3回 (2009−10、2010−11、2011−12)
 


【国代表】
デビュー: 2009年11月15日 (対カナダ)
CAP: 17
得点: 25 (5トライ)
W杯: 2011年大会 (3試合先発出場)



 


※ 記事内のデータは、2012年11月9日現在

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