ワールドカップ 2012.10.29

『ラグビーウィークリー』立ち上げ人が語る 「人気が復活して欲しい」

『ラグビーウィークリー』立ち上げ人が語る 「人気が復活して欲しい」


BS


BS朝日『ラグビーウィークリー』の立ち上げに携わった冲永成敬さん
(撮影:向風見也)


 



 BS朝日では10月から『ラグビーウィークリー』がスタート。毎週月曜の午後11時15分から放送中だ。立ち上げに携わった営業局の冲永成敬さんは、「月曜夜にBS朝日をつけていただければラグビーがやっている、ということ(状態)を作りたかった」と語る。



 冲永さんは青山学院中でラグビーを始め、同高、同大でもプレー。同番組のコメンテーターを務める岩渕健輔・日本代表ゼネラルマネージャーとは同級生だった。マスコミ人としてラグビーを盛り上げようと思い立ったのは、2009年。2019年のワールドカップ(W杯)日本開催が決まったときだ。



「開催国としてW杯を戦う日本代表の選手は、いま(当時)の高校生。マスコミに関わる人間として、彼らがラグビーを始めるきっかけを発信しなくちゃ、と思いました」



 2012年2月26日、異動先のBS朝日でトップリーグ(TL)プレーオフ決勝を生中継した。東京・秩父宮ラグビー場でサントリーがパナソニックを47−28で下した一戦を番組化するにあたり、広告代理店にスポンサー集めを頼んだ。皆、冲永さんが学生時代に試合をした早大や慶大のOBだった。かつての青山学院大のCTBは、「助けてくれる人間は心強い」と感じた。7月、新シーズンに向けたレギュラー番組のスタートを決めた。



 獲得した放送枠が月曜夜だったため、「その前の週末の試合を扱う情報番組」という基本構成が定まる。10月8日の初回放送後、冲永さんは多くの知人から「よくやってくれた」と声をかけられたようだ。



「放送された週の火曜日、BS朝日の番組ページへのアクセスランキングで(同社公式サイト内で)5位くらいに入ったんです。ファンの方が関心をもって覗いてくれたんだな、と。『ラグビーウィークリー』がひとつのハブとなって、色んな媒体にラグビーが出て、人気が復活して欲しいと思います」



 オーストラリアが生んだ名WTBデイビッド・キャンピージが好きだった。「当時はなかなか映像もなかったですから、VHSのビデオを貸し合って観ていた」。同時期に活躍した元ニュージーランド代表WTBジョン・カーワン(前日本代表ヘッドコーチ)とキャンピージはどちらが優れた選手か、など、仲間たちと議論した。最近観るようになった国内の試合では、パナソニックのニュージーランド代表CTBソニービル・ウィリアムズ(SBW)に注目する。この人の特徴はオフロードパス。相手を引きつけながら片手で味方に球を渡すプレーだ。タックルが好きだった自身の現役時代には「その単語すらなかった」と冲永さんは笑う。SBWら人気選手の活躍にも焦点を絞る『ラグビーウィークリー』は29日、第4回目の放送がオンエアされる。


 


(文・向 風見也)


 

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