国内 2012.10.28

パナソニックは苦しみながら5勝目 近鉄はミスに泣く

パナソニックは苦しみながら5勝目 近鉄はミスに泣く

 ラスト5分。3点差を追う昨季5位の近鉄は、海外出身選手の相次ぐ縦への突破でチャンスを作る。が、敵陣22メートル線付近で落球した。
 2012年10月27日、群馬にある太田市総合運動公園陸上競技場でのトップリーグ第8節。長い間攻め続ける力を見せつつ、詰めを誤った。昨季準優勝のパナソニックに20−23と敗れ、3勝5敗で9位となった。悔しさから言葉の出ぬFB高忠伸の横で、前田隆介監督は「やろうとしていることはできている。あとは私自身が(チームを)勝てる状況にしたい」と気遣った。「できている」と「勝てる状況」の間の壁、つまりミスの原因は。CTB大西将太郎が語る。         
「練習中の緊張感の足りなさ。もっとハイプレシャーのなかでやることを意識しないと。近鉄が負ける時はいつも自分たちでミスしてる」
 煮え切らぬは勝者も然り。僅差での5勝目でWTB三宅敬のリーグ戦100試合目に華を添えたが、反則の多さと戦術の浸透度合いの薄さに何人かが首を傾げた。現在5位。WTB山田章仁の開幕からの連続トライ記録も「7」で止まった。
 チームの素顔は試合に反映される。この日はそれが実証されたか。


(文・向 風見也)


 

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