国内 2012.10.07

リコー×サニックス 敗者、絞り込みには一日の長も及ばず

リコー×サニックス 敗者、絞り込みには一日の長も及ばず


r s


リコーとサニックスは5節を終えてともに1勝4敗。巻き返しなるか
(撮影:松本かおり)


 



 今季初勝利に向け、リコーは焦点を絞る。キックオフから皆が「キープ・ザ・ボール」と連呼し、前半を22−10と先行。実に端的だ。WTB小松大祐主将は語る。「自分たちのアタックにフォーカスした時、ボールキープが必要だった。だからそれを合言葉にしよう、と」。開幕4連敗を受け、選手間での結束を促していた。
 対するサニックスも、焦点の絞り込みには一日の長がある。相手を次々と蹴散らすWTBカーン・ヘスケスら機動力ある3選手を投入し臨んだ後半12分、22−17と迫った。自陣でやや乱れたパスを捕ったCTB田村衛士がそのまま守備網を突破、FB古賀龍二がトライした。グラウンドの「端から端まで攻める」とWTB濱里周作。藤井雄一郎監督が長年かけ作った、それがチームスタイルだった。リードする側はしばし芝に横たわった。へばっていた。
 ただ、勝ったのはそのリコーである。後半9分に登場のFB横山伸一が運動量と意表を突くランでかき回した。2アシスト。2012年10月6日、東京は秩父宮ラグビー場でのトップリーグ第5節第1試合は、50−17で終わった。2戦目以降白星なしのサニックスもまた疲れていた。


(文・向 風見也)


 

PICK UP