国内 2012.10.06

NTTコム×NTTドコモ 鬼と匠

NTTコム×NTTドコモ 鬼と匠


NTT


NTT対決。マン・オブ・ザマッチには勝者コムのSO君島良夫が選ばれた
(撮影:松本かおり)


 


 


 2012年10月6日、東京は秩父宮ラグビー場。トップリーグ第5節として行われた関連企業同士のダービーマッチでは、ここまで未勝利のNTTドコモのFBミルズ・ムリアイナが鬼となる。タッチキックを試みる相手への鋭い追い込み、後半16分の渡辺義己のトライに繋げた大きな突破…。チームの規律整備に注力した高野一成ヘッドコーチも、ニュージーランド代表として100試合に出た仲間の凄みに「敬服する」と唸った。かたやNTTコムは、力強いCTBアレサナ・ツイランギを軸とし、整備された攻撃組織を機能させる。ムリアイナが関わった得点の直前と直後、敵陣でのラインアウトからのアタックで反則を誘った。いずれの機会も、SO君島良夫がペナルティゴールを決めた。後半23分、2度目のゴールに繋げる攻防戦に際しては、CTB山下大悟が向こうの守りを上手く釣る囮(おとり)の走りを見せた。パスを受けたWTB友井川拓のランを、より効果的に見せたのだ。
 ラグビーは、飛び抜けた個の資質が勝敗を決めることもある集団競技だ。ただこの日は、構成員による匠の技を組織の枠に上手く混ぜ込んだNTTコムが、23−15で勝利した。


(文・向 風見也


 

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