海外 2012.07.28

豪州代表主将ポーコック ウェスタン・フォース退団を決意

豪州代表主将ポーコック ウェスタン・フォース退団を決意


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パースのファンに別れを告げることになったポーコック。次に住むのはキャンベラか
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)


 


 


 オーストラリア代表の新キャプテンであり、ブレイクダウンで超一流の仕事師といわれるFLデイヴィッド・ポーコック(24歳)が、約7年間在籍してきたウェスタン・フォースを退団することが明らかになった。28日に地元メディアが一斉に報じ、フォースも公式サイトで発表した。
 18歳時、2006年5月のシャークス戦でスーパーラグビーデビュー。フォース誕生以来、チームとともに歴史を歩み、今年はキャプテンを務めたが、3勝13敗で豪州カンファレンス最下位(15チーム中総合14位)。ついに一度も、フォースでプレーオフ進出を果たせなかった。

 チームは世界最高峰のオープンサイドFLを失うまいと全力で慰留に努めたが、ヘッドコーチ(リチャード・グレアム)がシーズン途中に解雇され、来季の指揮官も決まらない状態では、よりハイレベルの戦いを求めるポーコックを引き留めることはできなかった。
 移籍先は正式発表されていないが、ブランビーズ入りが有力視されている。



 昨季後は、若きスターBKジェームズ・オコナーをメルボルン・レベルズに奪われてしまったフォース。今年はポーコックが去り、ベテランLOナイサン・シャープも年内に現役引退することが決まっている。人気選手の流出に危機感を抱き、今年4月にはレッズの看板選手であるSHウィル・ゲニアと契約寸前までいったが、獲得失敗。オフの補強に相当な力を入れなければ、ファン離れは深刻になってくる。



 オーストラリア代表(ワラビーズ)の主力でもあるポーコックは、2008年11月のニュージーランド代表戦で初キャップを獲得。2010年に世界的名選手ジョージ・スミス(現サントリー)がナショナルチームからの引退を表明したあと、ワラビーズの7番を不動のものにしてきた。昨年のワールドカップも含めて、これまでテストマッチ44試合に出場。今年6月に行われたスコットランド代表戦、ウエールズ代表戦では、ワラビーズ主将のLOジェームズ・ホーウィルが故障で離脱していたため、新キャプテンとしても奮闘した。
 2010年にオーストラリア最優秀選手賞(ジョン・イールズ・メダル)を受賞。同年と2011年はIRB(国際ラグビーボード)の優秀選手にもノミネートされた。


 

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