欧州6カ国対抗戦 フランスはラストDG失敗で涙 優勝の可能性消滅
欧州強豪6カ国による対抗戦「シックスネーションズ 2012」は、先週末に第4節の3試合が行われ、優勝争いはウエールズとイングランドの2チームに絞られた。
首位を走っていたウエールズは10日に地元でイタリアと対戦し、24−3で全勝をキープ。自力での逆転優勝の可能性を残していたフランスは11日、ホームで行われたイングランド戦を22−24で落とし、優勝争いから脱落した(2勝1敗1分)。一方、3勝1敗で2位に浮上したイングランドは、ウエールズとの直接対決を終えているため厳しい状況ではあるものの、最終節に逆転優勝の望みをつないだ。
生き残りをかけたフランス対イングランド戦。
前半13分、ハーフウェイで、相手のパスの乱れからイングランドがターンオーバーし、CTBマヌー・トゥイランギが約45メートルを走り切って先制トライを奪った。6分後には、NO8ベン・モーガンの力強い突破でチャンスを広げ、FBベン・フォーデンがフィニッシュ。前王者イングランドが序盤の主導権を握った。対するフランスはペナルティゴールで着実に得点し、68分には2点差まで肉迫。しかし、イングランドは71分、FLトム・クロフトが22メートル外から一気に走り抜け、リードを広げた。
それでも逆転優勝を諦めないフランスは75分、今年代表デビューしたばかりのCTBウェスレー・フォファナが4試合連続のトライを決め、ゴール成功で再び2点差に。そして試合終了1分前、敵陣22メートルまで攻め込み、ポスト正面で途中出場SOフランソワ・トゥラン=デュックがドロップゴールを狙ったが、わずかに距離が足りず、劇的勝利とはならなかった。
最終節の試合が行われる今月17日、ウエールズがフランスに敗れ、イングランドがアイルランドに勝てば、両チームは勝点で並び、優勝は得失点差で決まる。だが、その差は「38」と圧倒的にウエールズ有利。昨年のワールドカップで4位と健闘したウエールズは、最終戦にも勝てば、4年ぶりのグランドスラム達成(全勝優勝)となる。