サニックスの元ＮＺ代表ソーン　欧州王者レンスターに短期加入

優勝杯のそばにブラッド・ソーン（右）あり

（撮影：Yasu Takehashi / Nichigo Press）

　前ヨーロッパチャンピオンであるレンスター（アイルランド）は７日、福岡サニックスブルースに所属するLOブラッド・ソーンと３カ月間の短期契約を結んだと発表した。2011年ワールドカップ優勝メンバーである37歳の元オールブラックスは、先週末にトップリーグ残留を決めたサニックスで来季もプレーするが、チームは今季日程を終了しており、一時的なローン移籍という形でレンスターに加わる。
　ハイネケンカップ（欧州最強クラブ決定戦）連覇を狙うレンスターは、主将のアイルランド代表LOレオ・カレンがアキレス腱を痛め離脱。先発候補だった今季加入のLOスティーヴン・サイクスはシーズン途中に母国南アフリカへ帰国するなど、セカンドローの層が薄くなっていたため、即戦力を探していた。来月７日のハイネケンカップ準々決勝カーディフ・ブルーズ（ウエールズ）戦まで時間は少ないものの、チームはオールブラックス59キャップを持つベテランの適応力に期待している。
　ソーンは優勝請負人でもあり、ラグビーリーグ（13人制）でプレーしていた頃は、オーストラリア代表として英国とのスーパーリーグテストシリーズを制し、クラブチームのブリスベン・ブロンコスではNRL（豪州最高峰リーグ）でチャンピオンに君臨すること４回。15人制に転向後は、カンタベリーでNPC（NZ国内リーグ）優勝、クルセーダーズではスーパーラグビー（南半球最強クラブ決定戦）王者に輝いている。そして、ニュージーランド代表としてワールドカップやトライネーションズ（南半球３カ国対抗戦）などの栄冠も獲得しており、ヨーロッパタイトルも手中にすれば前代未聞の快挙となる。