国内 2012.02.19

パナソニック×東芝 「倒す意識。今まで通りじゃない」 (霜村)

パナソニック×東芝 「倒す意識。今まで通りじゃない」 (霜村)

 接点付近に転がる球を、東芝がゆっくり捌こうとする瞬間だ。パナソニックのFLバツベイ シオネがそれを素早く拾い上げ、進む。仲間がパスを受け、スペースにキックし、慌てた相手に突っ返されたたボールを左端から右端へ大きく回す。最後はWTB北川智規がゴールに向かって、またも楕円球を蹴り込む。快速を飛ばして自らグラウンディング。後半8分、14−8とした。その後のゴールも決めたパナソニックは終始、リードしていた。2012年2月19日、東京は秩父宮ラグビー場。トップリーグ上位4強のプレーオフ準決勝で、東芝に37−25で勝った。
 遡って5日。同じ地でのリーグ戦最終節で、こちらも同じ相手に25−59と大敗した。その際は怪我などで欠いたメンバーが復帰したものの、再戦前は「不安があった」とCTB霜村誠一主将。それが取り越し苦労で済んだのは、意識に違いがあったからだ。相手の出方を伺う向きのあった守備体系を、果敢に前に出るものに変えた。「倒す意識。今まで通りじゃない」と主将。バツベイのあの動きも、その意識によるものか。
 26日、パナソニックは同じ場所で、サントリーとの決勝戦に挑む。


(文・向 風見也)


 

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