国内 2012.01.26

神戸製鋼 LO/FL伊藤鐘 「奇跡」の復活から勝利狙う

神戸製鋼 LO/FL伊藤鐘 「奇跡」の復活から勝利狙う

 トップリーグ4強入りを狙う神戸製鋼では、LO/FL伊藤鐘史が3戦連続で先発出場中だ。チームはここまで6勝5敗で勝点「35」の5位。22日の第11節では昨季王者のパナソニックに27−29と後半ロスタイムで逆転負けしたが(群馬・太田)、伊藤は手応えを口にした。
 2009年にリコーから移籍、トップリーグの移籍規定上の出場停止期間(1年間)を経て翌10年からレギュラーとなった伊藤は、30歳のプロ選手である。身長191センチ、体重97キロと大柄ながら豊富な運動量を誇り、ボール争奪局面での激しさも長所とする。今季は大阪・金鳥スタジアムであったNECとの開幕節にLOとして先発も、後半37分に左足首の骨折で退場(2011年10月29日・○38−17)。医師に「今季絶望」と言われた。が、緊急手術と懸命なリハビリで、本人も「奇跡」と驚く回復ぶりを見せた。
 翌年1月9日、兵庫・神戸ユニバー。古巣リコーとの第9節で復帰した(●27−31)。以降は背番号4を守り、パナソニック戦は「要所のミス」で落としたと悔やみつつ、内容には満足げだった。「FW戦で優位に立てた。停滞したところからモールを作ることもできた」。サイン出しを任されたラインアウトでも、概ねボールを確保した。チームは29日、兵庫・ホームズスタジアムでヤマハとの第12節に挑む。「今でも足にボルトが2本、入っている」という伊藤鐘は、「とにかく勝って行きたい」と話した。


(文・向 風見也)


 

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