海外
2011.12.08
地震で本拠地使えなかったNZクルセーダーズ 2011年は大赤字
南半球スーパーラグビーで断トツの優勝7回を誇る人気チームのクルセーダーズだが、今年は8月末までの決算で、69万6300NZドル(約4200万円)の損失となったことが明らかになった。ニュージーランドのクライストチャーチに本拠地を置くクルセーダーズは、今年2月の大地震によりホームの「AMIスタジアム」が半壊したため使用できず、ネルソンやティマルなど準フランチャイズの小規模なスタジアムや英国ロンドンのトゥイッケナムなどで主催試合を臨時開催し、苦しいシーズンを乗り切った。しかし、各地で熱烈な歓迎を受けたものの地方都市ではチケット売り上げに限界があり、さらに約5カ月間の海外を含めた遠征に莫大な経費を要していた。
オールブラックス(ニュージーランド代表)の主将リッチー・マコウや司令塔ダン・カーターなど世界最高のトップスターが所属するが、2010年は12万5714NZドル(約760万円)の黒字を出しており、財政的には健全なチーム。来年も本来のホームで試合を行うことはできないが、クライストチャーチ市内にあるもうひとつのスタジアム「ラグビーリーグ・パーク」を仮のホームとして使用することが決まっており、集客回復や商業的パートナーとの再構築が可能なことから、チーム関係者は楽観視していると地元メディアは伝えた。
復旧の目通しが立たないクルセーダーズのホーム『AMIスタジアム』