コラム 2011.10.26

ハカに勇ましく挑んだフランス  前進し過ぎで罰金

ハカに勇ましく挑んだフランス
 前進し過ぎで罰金

 2011ラグビーワールドカップ決勝で勇敢に戦い、堂々の準優勝に輝いたフランス代表だが、ニュージーランド代表が試合前に行うウォークライの儀式「ハカ」の最中に許容範囲を超える前進を行ったため、IRB(国際ラグビーボード)から2500ポンド(約30万円)の罰金を科せられたことが25日、明らかになった。IRBのルールでは、ハカの際に相手チームは自陣10メートルラインを越えてはならないという決まりがある。しかし、10月23日の決勝戦で、主将デュソトワールを軸にV字ラインを形成して前進したレ・ブルーは、ハーフウェイラインをも越え、オールブラックスに対して闘志を示していた。
 もともと罰金は覚悟の上だったようで、自分たちの勇敢な姿を披露したフランス代表のデュソトワール主将は、「最高の瞬間だった。我々は生涯、あの出来事を覚えているだろう」とコメントしている。
 1989年にもアイルランド代表がハーフウェイラインを越えてハカにチャレンジをしたことがあり、1997年に元イングランド代表HOコックリルが元ニュージーランド代表HOヒューイットと鼻を突き合わせるほどの距離でハカに挑んだ姿は、ラグビー名シーンのひとつ。ハカの偉大なるリーダーだった元ニュージーランド代表の英雄バック・シェルフォードはフランス代表の行動に理解を示し、「すばらしいチャレンジだった。彼らを尊敬する。IRBが口を挟むようなことではないと思う」と地元メディアのインタビューに答えている。


 

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