ワールドカップ
2011.09.28
日本代表のワールドカップ終幕 感動はあったか
21日、必勝体勢で臨んだファンガレイでのトンガ代表戦で18‐31と完敗。心が離れかけたファンをどう繋ぎ止めるか。感動を呼べるか。2011年9月27日、ラグビーワードカップニュージーランド大会のカナダ代表戦の、日本代表にとってはこれが主題かもしれなかった。
当日。チームでは「1人目の守備は足元」が原則も、前半7分、日本のWTB遠藤幸佑が「僕のミス」で腰高になったタックルを弾かれる。球を持った相手CTBの D・T・Hファンデルメルヴァの先制を許す。40分、その遠藤がトライし17-7と10点リードを奪う。PR畠山健介、LO大野均、CTBブライス・ロビンスが途中出場し精力的に動く。他の場所でミスが起こる。終了1分前、スコアは23-23の同点。最後の連続攻撃、パスを受けた遠藤が相手に囲まれた。反則。ノーサイド。評価は、きっと観る側の良心に委ねられる。
大会中、この集団に命を賭けたい気持ちはあったか。HO堀江翔太は「あった」。試合終了の瞬間、「チームメイト、スタッフに悪いなと」。SH田中史朗もそれに倣った。
公式会見で、ジョン・カーワンヘッドコーチは「残念」とだけ言った。
(文・向 風見也/ネーピア)