女子 2011.08.08

シドニーで奮闘する3人のラグビーなでしこ ファイナルへ

シドニーで奮闘する3人のラグビーなでしこ ファイナルへ

 オーストラリア・シドニーの女子ラグビーは大詰めを迎えており、6日、レギュラーシーズンの日程がすべて終了した。現地で活躍する女子日本代表3人、“シドニーのなでしこ”が所属するシドニーユニ(シドニー大学女子ラグビークラブ)は、見事開幕より15戦全勝でレギュラーシーズンを終え、1位でファイナルシリーズ進出となった。


 


 最終戦のペンリス戦では、山口真理恵がアウトサイドCTBとして後半から出場。ボールタッチの機会を増やすコーチの思惑に応える活躍で、接点をかいくぐり快足を飛ばすと、WTB、FBを活かすハンドリングも披露し、BKラインを押し上げた。本人も今回のCTBでのプレーにはまんざらでもない様子で、彼女自身にもよい経験となり、ひいては日本女子ラグビーにとっても財産となったのではないだろうか。
 鎌多春香も、同じく後半からSOで出場した。SHとの連携も良く、ゲームをコントロールし、テンポのよいプレーがBK山口らの活躍を引き出した。充実したチームであるがゆえに、これからはファイナルシリーズでのメンバー入りに向け、チーム内でのポジション争いが激化する様子だ。
 そしてもう1名、今年で4年連続シドニー代表として豪州全国大会に出場(うち2回優勝)した高橋はるかは、同クラブでも開幕より全試合で先発フル出場し、ファイナルシリーズのメンバー入りもほぼ当確となっている。
特にBKにおいては代表クラスの選手が多く、山口、鎌多の前に大きく立ちはだかっている。
 レギュラーシーズンでは、メンバーは当日決定でも問題はないが、ファイナルシリーズはリザーブまでのメンバーを事前に登録しなくてはならず、場合によっては完全にサポーターとして当日を迎えることもあり得る。
 準決勝は8月20日(土)、そしてその翌週27日に決勝戦が行われる予定。泣いても笑っても残り3週間。これで今年のシーズンが終了し、山口にとっては2年間の豪州留学が完結することになる。


(文・写真/Yasu Takahashi)


 


marie yamaguchi


オーストラリアでの最後のシーズンを最高の形で締めくくりたい日本代表BK山口真理恵


 

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