朝から走る流通経済大 春の練習試合で好結果
昨季の関東大学ラグビーリーグ戦で2位だった流通経済大は今季、春の練習試合で好結果を残している。6月25日には昨季の大学選手権2回戦で7-60と大敗した明治大に31-17(八幡山・明治大グラウンド)、7月3日にはリーグ戦4連覇中の東海大に38-28でそれぞれ勝利した(神奈川・東海大グラウンド)。特に東海大戦は後半に一挙5トライを奪っての逆転勝ちだった。HO鹿田翔平主将は「春はフィットネスをやっていた。その成果が出た」と語った。
茨城県龍ケ崎市を本拠地とする同大は今春、東日本大震災の影響でスタートが出遅れた。それを受けた内山達二監督は、リーグ戦開幕までに行える練習回数を数えて図表化、部員に語りかけた。「9月のリーグ戦開幕まで、これしか練習できません。どうする?」。結果、昨季は夏から行っていた朝7時からの早朝練習を春先から毎日行うこととなった。フィットネストレーニングにその時間が割かれた。結果、「FWは階段や坂道を使って、ひたすら走った。今年はそこ(運動量)を追求していきたい」と鹿田主将は胸を張るようになった。
3日の東海大戦では、ボール争奪局面でターンオーバーを再三決めた。昨季主将のPR山崎基生ら多くのレギュラーが抜け、スクラムやラインアウトは発展途上だと鹿田も口にする。しかしここ数年の長所であるボール争奪局面での激しさは、今季も健在か。
6月下旬からの快勝続きに関しては「まだ春ですから」と内山監督。公式戦以外での結果に一喜一憂しない構えを見せた。今後の課題には「FWの強化とディフェンス」を挙げた。「(FWは)強みではあるけれど、セットフェイズをもっと安定させたい。ディフェンスは組織(守備ラインの形成)と個人(タックルスキル)、両方ですね」。同大は9月17日、関東大学リーグ戦1部初戦(対法政大・熊谷)を迎える。
(文/向 風見也)