国内
2011.06.25
オープン戦注目の大一番 早稲田が東海に大勝
惨敗続きの早稲田と、帝京、筑波を連破し勢いに乗る東海大。この春、対照的な道を歩んできた両者が激突したオープン戦最後の大一番は、意外にも早稲田の大勝に終わった。
SH西橋勇人、WTB中鶴隆彰らケガ人とFL金正奎、CTB藤近紘二郎らU20組が復帰した早稲田は、積極的な仕掛けで立ち上がりから主導権を握った。スクラムの優勢を利して流れをつかむと、16分にWTB阿部太一のトライで先制。その後、東海大の1年生WTB小原政佑の2トライで一旦は逆転を許したが、29分、31分といずれもキックオフからノーホイッスルトライを奪い、一気に畳み掛ける。
29-12で折り返した後半、東海大にモールを押し切られ一時は10点差に詰め寄られたものの、徹底した走り込みによって培われた走力が中盤以降に爆発。鋭い出足で圧力をかけ相手のエラーを誘うと、スピード豊かなアタックで自在にボールを動かし3トライを奪取。最後まで攻めの姿勢を維持したまま、歓喜のフルタイムを迎えた。
5月29日の立教大戦以来、約1カ月ぶりの勝利に、FL山下昂大主将は「みんなが体を張って前に出てくれて、僕自身が感動しました」と感無量の表情。辻高志監督も、「負けを経験して、我慢強くなりました」と会心の笑顔で語った。一方、「自分たちがやりたいことをすべてやられた」とは敗れた東海大・木村季由監督。完敗に厳しい言葉が続いたものの、「こうやってやられないとわからないこともありますから」と巻き返しを誓った。
(文/直江光信)