トゥールーズが3年ぶりに仏トップ14優勝 モンペリエの下剋上ならず
フランス国内最高峰リーグであるトップ14の2010−11シーズン決勝戦が現地時間4日に行われ、トゥールーズがモンペリエを15−10で破り、3年ぶり18度目の優勝を決めた。
先週の準決勝ラシン・メトロ戦で右手を骨折したモンペリエの主将FLフェルジャンス・ウエドゥラオゴは、ファビアン・ガルティエ監督も「(欠場の可能性は)90%」と諦めていたが、プロテクターをつけて先発出場。後半26分にベンチに退くまで、泥臭い献身的なプレーで初優勝を目指すチームを鼓舞し続けた。
リーダーの熱き心に胸を打たれたか、モンペリエは前半26分、フィジー代表WTBティモジ・ナングサのトライで先制。対するトゥールーズは38分、SOダヴィド・スクレラのペナルティゴール(PG)でようやくスコアボードを動かし、前半はモンペリエが7−3とリードして折り返した。
後半開始早々、モンペリエはSOフランソワ・トラン=デュクが意表を突いたドロップゴールを成功させ、優勝回数最多記録を持つ“王者”トゥールーズを揺さぶる。その後、互いに堅守を見せ、勝敗のカギはキッカーが握ることになったが、その大役を任されたトゥールーズSOスクレラとモンペリエWTBマルティン・ブストス・モヤノはともに絶不調。それでも、今シーズン限りでのトゥールーズ退団が決まっているスクレラが後半になんとかPG2本をねじ込み、27分にニコラ・ベズィと交替すると、これが吉と出て、ベズィのPG2本追加でトゥールーズが逆転した。
大黒柱ウドラーゴがベンチに下がったあとも奮闘したモンペリエだったが、74分にイエローカードで1人欠いたことも響き、必死の反撃は及ばず。レギュラーシーズン6位からの下剋上とはならなかった。
ノートライながら、堅実な戦いぶりでレギュラーシーズン1位の意地を見せたトゥールーズが最後に栄冠を獲得し、2010−11シーズンを笑顔で締めくくった。