花園初出場の立命館慶祥は敗れるも奮闘7得点。石見智翠館、青森山田、茗溪学園が2回戦へ。
全国高校ラグビー大会初出場の立命館慶祥高校(南北海道)が12月28日、憧れの花園に立ち、中国地区王者の高校(島根)に挑んだが、7-34で敗れた。
32年連続出場の歴史がある石見智翠館が序盤から主導権を握った。
前半4分に敵陣深くに入ってフェイズを重ね、粘り強く守る立命館慶祥に対し、つないでLO瀧田雅公が先制トライを決めた。9分にはLOホルス陸人が力強い走りでゲインしたあと、リサイクルしてCTB檜和田祐人がキック、ボールは再び石見智翠館の手に入り、CTB宮崎和史がインゴールに持ち込んだ。
それでも、立命館慶祥はディフェンスで奮闘し続け、LO沖本宗礼などが好タックルを連発。PR中村友哉のカウンターラックでもチームは活気づいた。
しかし、優勢だった石見智翠館は後半4分、モールドライブは止められたが、ボールを動かしてゴールに迫り、最後はNO8祝原久温がパワーで追加点を奪った。12分にはカウンターラックのターンオーバーから攻め込み、SH用松寛信がトライ。16分にはディフェンス裏へのキックを使って得点すると、22分にはWTB細川アイセア健アコテウが軽快なフットワークでディフェンスを切り裂き、LOホルスがフィニッシャーとなった。
大差をつけられた立命館慶祥。それでも、最後までチャレンジし続け、試合終了間際に敵陣深くへ入る。ラインアウトからのサインプレーは止められ、ブレイクダウンでターンオーバーされたものの、キックされたボールを再び手にして攻め、高校日本代表候補であるCTB三浦遼太郎が力強い走りでディフェンスを破ってゴールへ走りきり、歴史に刻む初トライを挙げた。そして、主将のSO久保田慧が厳しい角度からのコンバージョンを決め、7点を獲って花園でのチャレンジを終えた。
4年連続4回目の出場となった青森山田高校は、2年ぶり9回目出場の明和県央高校(群馬)に33-14で勝った。
青森山田は開始早々、巨漢LOコロ・ソナタネの力強い推進からチャンスを広げ、FBフィリモネ・サイアが走り抜けて先制した。
対する明和県央は3分、敵陣深くのスクラムから攻め込み、主将のNO8笹本友輪がトライを奪い返し、同点に追いついた。
その後、明和県央はディフェンスでも奮闘していたが、18分に再び攻め込んだ青森山田がトライを獲りきり、19分にはFBサイアが自陣深くから抜け、サポートのWTB大方維織も大きくゲインし、パス交換で背番号15がゴールへ持ち込んだ。
21-7で折り返した青森山田は、後半18分にはFBサイアの強烈なタックルとターンオーバーから攻め込み、得点につながった。そして、終盤にも1トライを追加して勝負あり。
明和県央も意地を見せ、最後に連続攻撃からトライを獲りきり、戦いを終えた。
11年連続28回目の出場となった古豪の茗溪学園高校(茨城)は、グラウンドいっぱいを走り回る伝統のスタイルにFWの強さも加わり、1回戦で4年連続12回目出場の光泉カトリック高校(滋賀)を53-0と圧倒した。
開始早々にペナルティゴールで先制した茗溪学園は、前半13分、敵陣深くに入ってフェイズを重ね、FL小川和真がインゴールに突っ込み最初のトライを決めた。23分には主将のNO8松永樹門のボール奪取からつないでゴールに迫り、ポイントをずらしてHO川村航平がフィニッシュ。28分にもカウンターラック後、WTB森尾大悟のゲインもあってチャンスとなり、LO森本爽太がトライゲッターとなった。
後半、光泉カトリックはCTB西村長らの好走もあったが、茗溪学園ペースは続き、SO岡本泰一がランやオフロードで魅せるなど、勢いは止まらずBKも躍動しトライを重ねた。
光泉カトリックは最後のアタックでチーム一体となってボールをつなぎ、キックも使って打開を図ったが、得点することはできなかった。