国内 2014.05.20

谷崎体制2年目の法大は昨年12月から始動 ベースアップに手応え

谷崎体制2年目の法大は昨年12月から始動 ベースアップに手応え

 前年度は関東大学リーグ戦1部で6位に終わり大学選手権出場を逃した法大は、今季のチームを昨年12月から始動させていた。基礎体力を養い、運動量と組織性を活かした攻撃で活路を見出したい。

 昨春、東福岡高を率いて2009〜11年度の全国高校ラグビー大会で3連覇を達成した谷崎重幸監督が着任した。チームは一昨季以前より組織力を高めたが、秋に失速した。巻き返しに向け、「フィジカル作りから徹底した」とCTB金勇輝副将。冬は関東近郊での合宿などを通して筋力アップを図った。「大雪の日も、ウェート(トレーニング)で追い込んだ。体重は平均5キロぐらい上がった。まずはコンタクトで戦える集団になろう、と」。3月は「小さいので、走れるチームになろう」とランニング系のメニューに注力した。

「フィットネスとフィジカルという、ラグビーの大事な部分を鍛えてきた」

 4月からは「順目に攻める」という意識とその具体的手法をマスターすべく、実戦練習を重ねた。そして5月、CTB金副将は仲間たちと「もう、スタートして半年になるんだということを皆で共有した」。従来にはなかった長期の鍛錬を、前向きに振り返った。

 現在、関東大学春季大会Bグループに参加中だ。関東大学対抗戦A、リーグ戦1部の前年度中位チームによる交流戦にあって、現在、1勝2敗。しかし、CTB金副将は「去年、(チームの活動は)実質7か月くらいしかできていなかったけど、今年はもう半年が経っている。監督ともフィットしてきた」。チーム力の高まりに、確かな手応えをつかんでいる。

「(春季大会では)負けて言うのも何ですけど、練習してきたことが試合に出てきているんです。狙った形でラインブレイクできたり、トライが取れたりして…。皆も『この練習を続けていれば、トライが取れる』と自信を持ってきていると思う。どんどんシェイプ(陣形)を作って、順目に数的優位を作るラグビーを目指そうと話しています。去年は変化の年で、いままでの常識が覆されて、慌てているうちにシーズンに入っていった。今年はしっかり準備をしてきた。これからももっと工夫をして、相手を考えさせるようなアタックができれば」

 法大は24日、東京・日大稲城グラウンドで日大(リーグ戦1部・昨季5位)と春季大会の4戦目をおこなう。

(文・向 風見也)

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