「日本は次のW杯でも準々決勝に進出するでしょう」。フランス代表セルヴァット スクラムコーチ、警戒深める。
来日中のフランス代表チームのウィリアム・セルヴァット スクラムコーチが日本代表チームについて語った。
セルヴァットは元フランス代表フッカーで49のキャップを獲得した。2011年ワールドカップ(以下、W杯)の開幕戦で日本と対戦し、また2012年にはフレンチバーバリアンズとして来日し再び日本と対戦している。
Q.日本はウルグアイに2勝しました。2019年W杯後、あまり試合ができていない日本の分析をするのは難しかったのでは。
「試合数は多くありませんが、とても重要な試合を2試合しています。昨年のアイルランド戦ではスコアが開いてしまいましたが、スコットランドもオーストラリアもとても苦戦しました。一昔前の日本はそれほどレベルが高くないように見られていましたが、今は準備のし方も変わっています。選手も変わりました。今の日本代表には危機感を抱きます。それはある意味ではいいことです。そのおかげで(こちらも)しっかりと準備をできる。ブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズもオーストラリアも苦労して日本に勝ったことからも、このチームのレベルがわかります。細心の注意を払ってベストな準備をしなぃとぃけません。私たちが対戦する日本はそれほどレベルが高いチームで、次のW杯でも準々決勝に進出するでしょう」
Q.日本のFWは軽い、密度が足りないと言われてきました。2019年も南アフリカに苦戦していました。
「まず南アフリカは前回のW杯で、日本だけではなく、多くのチームを苦しめました。ずいぶん昔ですが(2012年)フレンチバーバリアンズとして日本と対戦しました。(当時と比べて)今の日本は、プロ意識も大きく進化しています。オーストラリアのFW相手にもスクラムで揺さぶっていました。モールからもトライをしてきます。プレーも豊富になり、レベルも上げ、弱みを消しました。真面目で自己に厳しく、とてもハードワークをしています。世界に出て、世界のノウハウを持って帰ってくる選手もいます。この国に指導に来る優れた外国人コーチや、NZなどから来る選手のレベルを見れば、国内リーグのレベルは急激に上がったことが想像できます。しかもコンスタントに成長している。今も、そして将来も主要国の一つになるでしょう」
Q.2012年にフレンチバーバリアンズとして日本と対戦されています。2011年W杯の初戦でも、フランス代表として日本と戦った。その時のあなたのトイメンだった堀江翔太は、ウルグアイとの第2テストでプレーしていました。来週の試合にもおそらく出てくる。この経験豊富な日本のフッカーをどう見ていますか。
「長い期間ハイレベルな試合を経験している選手がチームにいることは、とてもラッキーなことです。チームに付加価値を与えます。彼のように経験のある選手は、インターナショナルレベルの試合であらゆる状況に直面してきています。若い選手は彼から学ぶことができます。また彼から自信をもらい、前に進んでいくこともできる。彼は若い選手の不安を取り除き安心感を与え、試合に勝つ方法を与えることができます。我々との対戦も例外ではありません。2011年のW杯のこともよく覚えています。日本はどんどんプレーを仕掛けてきた。並外れたフィジカルコンディションのチームでした。多くの分野で苦戦しました。その時から日本はさらに進化しています。2011年の試合のように苦しい試合になると予想しています。さらに今日の練習でもそうでしたが、気候条件もとても天気が良く、とても暑く、とても湿度が高い。フランスでも猛暑はあります。それより敵意を感じるとまでは言いませんが、ここでは僕たちが快適に過ごせるように最善のおもてなしをしてもらっています。コンプリートなラグビーをするにはやはり難しい気候条件と言えるでしょう」