世界もトップリーグに注目 南アで初めてテレビ生放送
今週末にいよいよプレーオフファイナルを迎えるジャパンラグビートップリーグですが、南アフリカでも関心を集めており、2月9日のパナソニック対サントリー戦が衛星生放送されることになりました。
今季のトップリーグチームに在籍した南アフリカ出身選手は10名で、来日3年目のSHフーリー・デュプレア(サントリー)やCTBジャック・フーリー(神戸製鋼)など、世界的ビッグネームが並びます。同じく2007年ワールドカップ優勝に貢献したトライゲッターのJP・ピーターセンはパナソニックの一員となり、スプリングボックス史上最長身のLOアンドリース・ベッカーは神戸製鋼に加入。ブルズで主将を務めたFL/NO8デウォルト・ポトヒエッター(ヤマハ発動機)やチーターズの人気者であるFLハインリッヒ・ブルソー(NTTドコモ)も日本でプレーすることを選んだため、大物スターが年々増加するラグビー急成長国の最高峰大会に南アの人々も注目するようになりました。
南アでは、スポーツ中継は国内外・競技問わず有料チャンネルで視聴するのが一般的で、ラグビーは最も人気が高いコンテンツ。実は、ジャパンラグビートップリーグが南アで放送されるのは今年が初めてで、準決勝2試合も『SuperSport』でライブ放送されました。
同局の広報は「数人の南アフリカ人選手が日本リーグでプレーしているので、試験的に放送することを決めた。我々は、どれだけすばらしいリーグか見たいし、長期的に(放送)関係を結ぶことも考えている」とコメントしています。
また、月刊誌『SA RUGBY』の編集長は、多くの人々がフェイスブックやツイッターで準決勝の感想を語り合っていたことを明かし、「南ア人選手が日本でプレーするのはいいことだと思う。スーパーラグビーよりもレベルは落ちるかもしれないが、競争力があり、フーリー・デュプレアのようなベテラン選手は日本でプレーすることで選手寿命が延びたともいえる」と個人的感想を述べてくれました。
2004年に南ア初の大物外国人選手として万能BKのヤコ・ファンデルヴェストハイゼンがNECに加わり、日本選手権優勝に貢献するなど大活躍したため、南ア選手への評価は一気に高まりました。楕円球大国からやって来た彼らはラグビーに対してとても真剣で、神戸製鋼のSO/CTBピーター・グラント、豊田自動織機のNO8ライアン・カンコウスキー、NTTドコモ新加入のFBリアン・フィルヨーンとFLヴィンピー・ファンデルヴァルト、さらに、福岡サニックスのトップリーグ再昇格に尽力したLO/FLジャック・ポトヒエッターも、ハードワーカーぶりを存分に証明しました。
今季最後に笑う南ア人選手は、サントリーのフーリー・デュプレアか、それともパナソニックのJP・ピーターセンか。
いずれにしても、この先もトップリーグが日本ラグビー界を牽引し、日本人選手はもちろん、アジア出身選手にとっても憧れの舞台となり、世界的トップスターやラグビー大国のファンも興奮するような大会に発展してほしいものです。