サントリーSO小野、TL3連覇に向けSHデュプレアとともに「緊張感」を
プレーオフでサントリーの鍵を握りそうな小野晃征(左)とフーリー・デュプレア
(撮影:BBM)
日本最高峰トップリーグ(TL)の2年連続王者で、今季はリーグ戦のセカンドステージでAグループ(ファーストステージの上位8チームからなる)の2位となったサントリーは、2月2日、東京・秩父宮ラグビー場で上位4強によるプレーオフトーナメントの準決勝に臨む。同グループ3位の神戸製鋼を相手に自軍の攻撃的スタイルを貫くべく、手堅いゲームコントロールを目指す。
多面体のようなシェイプ(陣形)からの連続攻撃で相手守備網を切り崩すのがサントリーの持ち味だ。27日の全体練習後、就任2年目の大久保直弥監督は「ファイナルになったら皆テンションも高いし、そうそう(大きく攻め入る)スペースはできない。しっかりとボールをキープして、キープして、やっと(相手の)ほころびが見えてくる」と試合の展望を語った。「80分すべてを速く…というのは不可能。ゲームのテンポはコントロールしないと」とも続けた。
ボール保持方法の決定やゲームスピードの調整を担うのは、司令塔役のハーフバック団だ。当日は南アフリカ代表67キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)のSHフーリー・デュプレアと日本代表22キャップのSO小野晃征が先発しそうだ。
視野の広さと状況判断力が長所のSHデュプレアは、「いつキックをするのか、ランをするのか、賢くやっていきたい」と、かねてから指揮官にプレーオフのキーマンとされてきたSO小野は「負けたら次の週がやってこないことを理解してやりたい。1つひとつのプレーに緊張感を持つ」とそれぞれ宣言。特にSO小野は、試合会場である秩父宮のグラウンド状態が「砂のようになる」と理解し、「グラウンド上で常にテンポを上げることはおそらくできない。フィジカルで(ぶつかり合いの勝負を経て)、1点差でも勝つ」。短いパス交換で接点を数多く作ろうとイメージする。
「サントリーがボールを持っている間はゲームをコントロールできると自信を持っている」(SO小野)
南アフリカ代表72キャップのCTBジャック・フーリーらを擁する神戸製鋼に関し、「個々の能力が高い。ウチは常に2人以上で動けるように」とサントリー大久保監督。ボール保持率が勝敗の鍵を握りそうな一戦は、2月2日の14時にキックオフとなる。