【ラグリパWest】父と大阪で暮らす。飯泉凛子 [東大阪市立英田中学校1年生]
飯泉凛子(いいずみ・りんこ)です。
凛として生まれて来たから、この名前になったと両親から聞きました。
今、関西にいます。東大阪の英田(あかだ)という中学の1年生です。小学校を卒業するまでは東京の品川区に住んでいました。
単身赴任をしているおとうさん(景弘さん)と去年の4月から一緒に暮らしています。
※父は花園近鉄ライナーズの現場責任者のGMである。近鉄はリーグワン二部のディビジョン2に属する。
2歳上のおねえちゃん(苺子さん=まいこ)も中1の1年間、この中学で学びました。おねえちゃんは楽しそうでした。インスタなんかでつながっている人たちはみんな面白そう。それで、私も大阪に行こうと思いました。
この前、ハンバーグカレーを食べに行った時に、「東花園の井川遥」と呼ばれているおねえさんに言われました。
「これで、世界のどこに行っても住めるね」
大阪はそんな街なのかなあ、と思いました。おねえさんは中学の大先輩になります。
確かに東京と違った面白さはあります。友達とほめ合います。「可愛い」と言われたから、その言葉をそのまま返しました。
「はあ? それはちゃうやろ」
東京では「ありがとう」で会話が終わるところです。正直というか、サービス精神があるというのかな。
※関西の公共交通機関の中は静かではない。よって沈黙は金ではない。ご婦人のヒョウ柄発祥の地であるとも言われている。
おとうさんは毎日忙しくしているので、ごはんを作るのは私の仕事です。野菜は週に1回、おかあさん(奈美江さん)が、新鮮なものを送ってくれます。お魚やお肉は週3000円で私がやりくりします。
※父の評価=手前味噌で恐縮ですが、娘の作ってくれた料理は美味しいんですよね。野菜炒めなんかでも火が通りにくい人参なんかは最初に弱火で炒めてくれます。娘がいてくれるので、本当に助かっています。
私はおかあさんのごはんが大好きです。みんな美味しくて、どれが一番かは決められませんが、手羽元と大根の煮込みは最高です。味つけはお醤油です。
※近鉄の初戦は1月10日の三菱重工相模原。東京・秩父宮で14−25と敗れる。その夕刻、父は自宅に戻り、家族4人で母の手料理を堪能する。主菜は春巻き。食後、父は翌日から学校が始まる娘と帰阪した。
この前、河内花園の駅前のスーパーで友達から、「肉じゃがを作る時に使うお肉はどれなん?」ってきかれて、豚肉を指さしました。間違っていますか?
※基本、関西は神戸牛に代表されるように牛文化。関東は豚文化。肉うどん(そば)には関西はビーフ、関東はポークが入る。
中学には自分でお弁当を作って持って行きます。学校は楽しい。体育は5をもらいました。東京にいた時は週1でダンスをやっていました。ヒップホップとジャズが合わさっていました。今はおねえちゃんがいたバレーボール部に入っています。身長は167センチあるのでセンターを任されています。
去年から韓国語を勉強しています。LINEのテレビ電話を使って、女性の先生に教えてもらっています。韓国は食べ物が美味しそう。向こうに行って食べてみたいです。私は韓国を主に活動拠点にしているNiziU(ニジュー)も好きです。
※NiziUは日本のガールズグループ(9人)で一昨年、結成された。
お正月を東京で過ごして、大阪に帰ってきて、この前、初めて花園ラグビー場で試合を見ました。ライナーズは勝ちました。うれしかったです。
「勝利の女神、降臨ちゃう?」
ってきかれましたけど、
「あはははは」
と笑ってごまかしておきました。
※近鉄はリーグワン2戦目で三重ホンダを62−10で破り、今季初勝利を挙げた。秩父宮の初戦から12日後のことである。
やっぱりライナーズが勝ってくれるとうれしい。負けた時、おとうさんは落ち込んで帰ってきます。
「この年(48歳)になって、勝負で一喜一憂できるのは素晴らしい体験だよ」
って話してくれますけど、やっぱり勝ってほしいなあ、と思います。
試合を見て、10番のひと、キックとかうまいなあと思いました。やっている人たちがみんな楽しそうでした。私はラグビーに興味があります。もちろん、タックルのあるガチじゃありません。
※三重ホンダ戦のスタンドオフはクウェイド・クーパー。昨年、オーストラリア代表(ワラビーズ)に返り咲き、キャップは75に積み増した。
大阪に来てよかったです。自分の中で世界が広がった気がしています。
※娘は3学期を終えると、当初の予定通り、母の待つ東京に帰る。父はまた一人暮らしに戻り、勝負の世界に生きる。目標はディビジョン1昇格である。
中1女子に50男がなりすまして書かせてもらいました。ご本人の想いを再現できていないと思いますが、ラグビー・ファミリーの観点から、大目に見てやって下さい。