NZ10番はテスト未経験のタイラー! 元釜石のオールドルーキー豪代表先発
オーストラリア代表とのブレディスローカップ争奪戦に先勝し、11年連続保持に王手をかけているニュージーランド代表は、24日に地元ウェリントンで行われる第2戦で、テストマッチ未経験のトム・タイラー(クルセーダーズ)が10番をつけることが決まった。エースのダン・カーターと、第2戦で司令塔を務めたアーロン・クルーデン、それに3番手SOのボーデン・バリットが負傷したため、タイラーと2011年ワールドカップメンバーのSOコリン・スレイド(ハイランダーズ)が緊急招集されていた。
『TVNZ』によれば、経験で勝る10キャップ保持者のスレイドが、今季スーパーラグビーでのゴールキック成功率が68%だったのに対し、タイラーは成功率90%と国内トップクラス。クルセーダーズには世界的SOのカーターがいるため、ユーティリティBKのタイラーは同チームではCTBでの起用が多いものの、学生時代はSOでのプレー経験が長く、スティーヴ・ハンセン ヘッドコーチはこの24歳の潜在能力を信じて黒衣の10番を与えた。
また、LOルーク・ロマノが股関節を痛めて離脱したため、ブロディー・レタリック(チーフス)が第2列のスターティングメンバーに名を連ねた。
PRトニー・ウッドコク(ハイランダーズ)にとっては、オールブラックス史上4人目の、記念すべきテストマッチ100試合目となる。
一方のオーストラリア代表は、左肩を手術することになったFLヒュー・マクメニマンに代わり、一週間前に初キャップを獲得したばかりのスコット・ファーディー(ブランビーズ)が3列で先発出場する。ファーディーはかつて釜石シーウェイブスに籍を置き、東日本大地震のあと、被災地に残って救援活動に尽力した人物としても知られる。2012年に母国ラグビー界に戻り、29歳で初代表入りした苦労人だ。
他のスタメンは、17日の第1戦とまったく同じ。10番はマット・トゥームアで、SOクウェイド・クーパーは今回もベンチで待機する。
オールブラックスCTBだった父ウォリックのように、活躍が期待されるトム・タイラー
(撮影:Yasu Takahashi / Nichigo Press)
<2013 ラグビーチャンピオンシップ/ブレディスローカップ 第2戦 ニュージーランド代表>
1.トニー・ウッドコク(ハイランダーズ) 2.アンドリュー・ホア(ハイランダーズ) 3.オーウェン・フランクス(クルセーダーズ) 4.ブロディー・レタリック(チーフス) 5.サム・ホワイトロック(クルセーダーズ) 6.スティーヴン・ルアトゥア(ブルーズ) 7.リッチー・マコウ(主将/クルセーダーズ) 8.キアラン・リード(クルセーダーズ)
9.アーロン・スミス(ハイランダーズ) 10.トム・タイラー(クルセーダーズ) 11.ジュリアン・サヴェア(ハリケーンズ) 12.マア・ノヌー(ハイランダーズ) 13.コンラッド・スミス(ハリケーンズ) 14.ベン・スミス(ハイランダーズ) 15.イズラエル・ダグ(クルセーダーズ)
【リザーブ】
16.デイン・コールズ(ハリケーンズ) 17.ワイアット・クロケット(クルセーダーズ) 18.チャーリー・ファウムイナ(ブルーズ) 19.ジェレミー・スラッシュ(ハリケーンズ) 20.サム・ケイン(チーフス) 21.タウェラ・カーバーロー(チーフス) 22.コリン・スレイド(ハイランダーズ) 23.チャールズ・ピウタウ(ブルーズ)
<2013 ラグビーチャンピオンシップ/ブレディスローカップ 第2戦 オーストラリア代表>
1.ジェームズ・スリッパ−(レッズ) 2.ステーヴン・モーア(ブランビーズ) 3.ベン・アレグザンダー(ブランビーズ) 4.ロブ・シモンズ(レッズ) 5.ジェームズ・ホーウィル(主将/レッズ) 6.スコット・ファーディー(ブランビーズ) 7.マイケル・フーパー(ワラタス) 8.ベン・モーウェン(ブランビーズ)
9.ウィル・ゲニア(レッズ) 10.マット・トゥームア(ブランビーズ) 11.ジェームズ・オコナー(レベルズ) 12.クリスチャン・リアリイファノ(ブランビーズ) 13.アダム・アシュリー=クーパー(ワラタス) 14.イズラエル・フォラウ(ワラタス) 15.ジェシー・モグ(ブランビーズ)
【リザーブ】
16.サイア・ファインガア(レッズ) 17.スコット・シオ(ブランビーズ) 18.セコペ・ケプ(ワラタス) 19.ケイン・ダグラス(ワラタス) 20.リーアム・ギル(レッズ) 21.ニック・ホワイト(ブランビーズ) 22.クウェイド・クーパー(レッズ) 23.テヴィタ・クリンドラニ(ブランビーズ)