ジャパン　「セカンドマン」が奮起し春ラストマッチに快勝！

＜パシフィック・ネーションズカップ＞
日本代表　38 − 20　アメリカ代表
（2013年６月23日／東京・秩父宮ラグビー場）

　前半は、両軍とも球を持てば概ね意図通りのアタックができた。そしてハーフタイム、日本のエディー・ジョーンズヘッドコーチは、守りと肉弾戦に関する修正点を選手に伝える。HO堀江翔太も言葉を足す。「セカンドマン、しっかり入ろう」。相手がボールを保持する接点へ、もっと激しく働きかけるべきだ、と。今季は南半球最高峰のスーパーラグビーでプレーし、接点際での静観は敵のテンポを促すと実感していたのだ。
「皆、わかってましたよ。僕もずっと口酸っぱく言ってきたんで」。HO堀江の言葉通り、後半開始早々、日本のFW陣は密集に頭をねじ込む。攻めるアメリカの落球と反則を誘い、逆に後半３分、敵陣中盤左からWTB廣瀬俊朗主将がトライを決める。24−15。HO堀江らは続く12分、敵陣ゴール前でのスクラムに次ぐスクラムで加点する。その後、相手は炭酸の抜けたコーラとなった。
　ここ９日間で３連勝し今春のツアーを終えた日本だが、この日がゴールではない。「もっと強く、速く、スキルフルにならないと」と指揮官。HO堀江は、さらなる激しさと勤勉さが必要だと訴えていた。秋、世界王者のニュージーランドと戦うが…。

（文・向風見也）