国内 2011.04.12

慶応大は指導体制が一新 まずは「継承」と田中新監督

慶応大は指導体制が一新 まずは「継承」と田中新監督

 慶応大は今季、体制がほぼ一新された。過去4年間指揮を執った林雅人前監督(現NTTコムヘッドコーチ)に代わり、昨季まで慶応高で指揮を執っていた田中真一監督が就任。前神戸製鋼の野澤武史ヘッドコーチ以下、スタッフは新任が多数を占める。そのなかで新指揮官は、「選手とも、前監督とも何度もミーティングの機会をもっていただいた」と語る。
 指導陣が大きく変わった際、前年度からの継続性が懸念される。特に豪州ユニオン公認レベル2のコーチングライセンスを持つ林前監督は、綿密な戦略構築で近年の慶大を支えてきた。大学日本一はかなわなかったが、その指導を信頼していた現役部員も少なくない。そこで田中監督は、「コール(試合中に選手が使う共通言語)は去年のものを受け継ぎます。基本的には林監督のラグビーの継承。そこで(優勝に)足りなかったエッセンスを加える」。昨年度までの強化の道筋をたどり、その上で独自色を出すつもりだ。「ものすごく強いチームではないかもしれないけど、粘り強く勝つチームなら作れる」と、未来の予想図を描いた。


(文/向 風見也)

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