大阪桐蔭19-7長崎北陽台。大阪桐蔭の勢いに屈す。北陽台は不完全燃焼-センバツ2回戦プレビュー-
3月25日に開幕した全国高校選抜大会。
26日には2回戦とコンソレーション(敗者戦)が行われた。
ラグビーリパブリックが選ぶ2回戦のピックアップゲームは、熊谷ラグビー場Cグラウンドでの最終ゲームとなった大阪桐蔭vs長崎北陽台戦。
この日は熊谷の春風がお昼過ぎから荒々しく吹いたが、16時前に開始となったこの一戦はやや穏やかになった。前半畳みかけた大阪桐蔭に対し、後半風上に立った北陽台は7得点止まり。結果、19-7。体のぶつかり合いは互角も、チームの連携が勝敗を分けた。
風上に立った大阪桐蔭は前半に畳みかけた。序盤は北陽台もゴール前のディフェンスで体を張って失点を防ぐが中盤以降、大阪桐蔭がペースを掴んだ。
14分、FL利川桐生②らがフェイズを重ねる中でゲインを切り、最後はWTB田積智陽②が右隅にトライ(7-0)。続く21分はSO長田壮平②がゴロパントで裏へ転がし、CTB井上大勝②がタイミングよく拾って追加点を挙げた(12-0)。
前半終了間際にもトライを決めて、19-0で折り返した。
後半風上に回った北陽台は13分、SO大町佳生②のステップとターンでようやくトライを奪った。だが、ハンドリングエラーやラインアウトのミスが続き、得られた得点は7点のみ。大阪桐蔭に追加点こそ与えなかったが、このままのスコアで試合を終えた。
北陽台の品川英貴監督は「攻撃を重ねればトライを取れるというのは分かったけど、(問題は)それまでの過程ですね」と振り返る。「自分たちのミスでアタックの時間が短かった。もっとアタックをしたかった。不完全燃焼です」。
主将のCTB本山泰山②も「簡単に減らすことのできるミスだった」と悔やむ。コロナ禍での試合数の減少が連携不足を招いた。
「一人ひとりのパスアウト、受け手とのコミュニケーション、タイミングが合っていなかった。グリップミスも多かったので相手への当たり方、ボールの持ち方は修正していかないと」
九州新人大会は2回戦で終わってしまった。本来であれば東福岡と準決勝であたる可能性もあったが、こうして全国の舞台で仙台育英、大阪桐蔭といった強豪校と戦い現在地を知れた。「いい経験させてもらいました」と品川監督。本山主将も「春なのでまだまだ改善できる」と決意を新たにした。