アルコール依存症だったギルフォード NZ協会からワンモアチャンス
(サック・ギルフォード)
ニュージーランドラグビー協会(NZRU)は14日、酒におぼれて何度も不祥事を起こし、ラグビーフィールドから離れて無期限で専門家による集中治療を受けていたオールブラックスのWTBサック・ギルフォードを、プロラグビー界とクルセーダーズに復帰させると発表した。
ギルフォードは2011年ワールドカップで優勝に貢献したあと、休暇で訪れたクック諸島で、泥酔して全裸騒動や男性2人への傷害事件などを起こし、NZRUから1カ月間の試合出場停止処分を科され、アルコール依存を治すよう厳命された過去がある。その後1年間はきっちり酒をやめ、ラグビーに専心して復活したかに思われたが、今年1月上旬にパーティーで飲酒して乱闘騒動を起こし、またもや多くのラグビー関係者やファンを裏切っていた。
NZRUは、過ちを犯したあとリハビリ施設で過ごしていたギルフォードについて、本人はもちろん、所属先のクルセーダーズや医学専門家とも協議を行い、問題克服に向け真剣に取り組んでいる才能豊かな24歳はもう一度復活できると判断。酌量すべき情状があり、彼がラグビー界に戻れるよう、これからもサポートしていくことを明らかにした。
現地メディアによれば、ギルフォードは14日に行われた会見で自身がアルコール中毒であったことを認め、「問題克服のために、生涯かけて取り組んでいきます。NZRUとクルセーダーズに再びチャンスを与えていただき、心から感謝します。家族、友人、そしてたくさんのラグビーコミュニティーにも支えていただきました。時間をかけて、信頼と尊敬を取り戻せるよう、しっかり前進します」とコメントした。
ライフラインを得たギルフォードは、15日にチームメイトと再会する予定で、早ければ3月23日のサザン・キングス戦からスーパーラグビーに復帰する。