レベルズHO堀江は4戦連続ベンチ入り 「意外とスペース、あったりする」
メルボルンのファンからも期待されている堀江翔太
(撮影:Yasu Takahashi, Nichigo Press)
南半球最高峰リーグであるスーパーラグビーのレベルズは8日、レッズと対戦(メルボルン・AAMIパーク)。日本代表のHO堀江翔太は、開幕から4戦連続でベンチ入りする。
2月15日にAAMIパークであったフォースとの今季初戦(○30−23)では、ベンチ入りも出番は得られず。同22日のブランビーズ戦(●13−30)でスーパーラグビーデビューを果たした。
「(フォース戦は)出る気はあったんですけど。合流して間もなかったですし、接戦やったんで。僕が監督でもそうしてるかな、と。(初出場の瞬間)緊張、しますよ。それは。ずっとテレビで観てた舞台なんで」
強い海外志向の持ち主だ。帝京大卒業後は2008、09年と2度のニュージーランド留学も、地方代表選手権(NPC/現在はITMカップ)出場さえ叶わず。2012年、ITMカップのオタゴ代表を経て、スーパーラグビー参戦を決めた。
今年3月1日、シドニー・アリアンツスタジアムでのワラタス戦(●26−31)では後半19分から出場。徐々に信頼を得ているようで、球を持てば細やかなコース取りで突破を図る。「今はやっとサイン(チームでの合言葉)とかが身体になじんできた」と本人は語る。
「こっちではあんまりディフェンスの組織が整備されてなくて、個々人の判断で詰めたり(1人だけ前に出てきたり)する。意外と、(突破する)スペースがあったりする」
現地では選手個々の守備範囲が広い反面、横一列に並ぶ組織防御は日本のそれより乱れやすいと感じた。だからこそ、タックラー同士の合間を縫うランを、果敢に繰り出せるというのだ。
今後の課題を「セットプレー。特にスクラム」とする。これまで19キャップ(国同士の真剣勝負への出場数)を獲得してきた日本代表にもリストアップされ、国内外両方での活躍が期待される。特に6月のウエールズ代表戦への出場には強い意欲を示すが、まずは次節に向け、「常に出られる準備はしとこう」と静かに燃える。
(文・向風見也)