国内 2020.12.27

花園で東福岡×筑紫の福岡県勢対決実現へ 徳島の城東は同じ四国の新田に劇的逆転勝ち

[ 編集部 ]
花園で東福岡×筑紫の福岡県勢対決実現へ 徳島の城東は同じ四国の新田に劇的逆転勝ち
堅守も武器とする東福岡は長崎南山の挑戦を退けた(撮影:松本かおり)


 4年ぶりの高校ラグビー日本一を狙う東福岡(福岡第1)が、第100回全国高校大会の1回戦で長崎南山(長崎/九州ブロック)と対戦し、55-0で快勝した。
 前半4分にラインアウトからのドライビングモールで先制した東福岡。勇敢なタックルを連発する長崎南山から追加点を奪うのは簡単ではなかったが、18分に敵陣深くでのPKから攻めてゴールに迫り、NO8茨木颯が素早い動きからトライゲッターとなった。
 14-0で迎えた後半の1分には、CTB平翔太がハーフウェイから抜けてゲインし、FB坂本公平につないでトライ。その2分後にはCTB寺下功起の突破からチャンスとなり、パスをもらったSH小野寛太がゴールに持ち込んだ。5分には身長194センチのLO田島貫太郎が走りで魅せ、長いストライドとステップで約70メートルを走り切った。マイペースとなった東福岡は、その後4トライを追加。
 守っては長崎南山に得点を許さず、完封勝利となった。

5年ぶりの花園で筑紫の若人たちが魂を見せた(撮影:松本かおり)

 その東福岡と2回戦で対戦するのは、同じ福岡県代表(福岡第2地区優勝)の筑紫に決まった。筑紫は12月27日の1回戦で坂出第一(香川)を48-5で下した。
 筑紫は前半2分、PKからの速攻でWTB香野仁志が先制すると、15分にもゴールに迫り、LO野又恵介がラインを越えて追加点を奪った。19分には坂出第一のパスが乱れ、ボールを手にしたFL高木海斗が自陣からゴールへ走り切った。筑紫の勢いは止まらず、21分にはFB坂根康太が連続攻撃をフィニッシュ。リスタート後にもボールキープで攻め続けてトライを奪い、31-0とした。
 ゲームの主導権を握った筑紫は後半も着実に得点を重ね、快勝。
 一方、坂出第一は敗れたものの、後半14分にゴールに迫ってしつこくピック&ドライブを繰り返し、NO8玉井大尊が執念でゴールライン上にボールを押さえ、3回目の花園挑戦で初トライを記録した。

城東(オレンジ)×新田の試合は接戦となった(撮影:松本かおり)

 四国勢対決となった城東(徳島)×新田(愛媛/四国ブロック)の試合は、31-29で城東が逆転勝ちした。
 先制したのは新田だった。前半3分、WTB小倉亮太が自陣から抜け、SO南冠太につないでトライが生まれた。
 対する城東は7分、ラインアウトからモールで押し込み、コンバージョンも決まり同点に。12分にはNO8須見悠人の力走で敵陣深くに入り、ボールを動かしHO藤岡和がゴールに持ち込んだ。17分にはPGで加点し、17-7となった。
 追う展開となった新田は20分、WTB小倉亮太がキレのある走りでトライを奪い返し、5点差に詰める。小倉はさらに前半ラスト、ハーフウェイから俊敏な動きでディフェンダーをかわし、一気の加速でゴールへ走り切った。
 17-17で迎えた後半、先にスコアボードを動かしたのは新田で、3分、敵陣でPKを得るとタップからワイドにボールを動かし、WTB小倉がハットトリック達成で勝ち越した。
 しかし、5点ビハインドとなった城東は8分にゴールに迫り、CTB岡秀真がポスト下にトライを決め、コンバージョンも成功で24-22と逆転した。
 12分に新田の快速WTB小倉がPKからの速攻で60メートル以上走り切り、再びゲームはひっくり返ったが、5点を追う城東は試合終了間際、ボールキープを試みた相手に激しいタックルで落球させ、攻めに転じて敵陣深くに入り、ゴールに迫ると、FL蔭岡史嵩がピック&ドライブで同点トライを獲得。WTB山本一颯がコンバージョンを決め、劇的な逆転勝ちとなった。


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