「ありがとうユハさん」 東芝のブラックアダーHC、共同主将の德永と小川が天国へメッセージ
「9月29日は東芝ブレイブルーパス全員にとってとても悲しい日でした」
同クラブのFWコーチだった湯原祐希さんの訃報に接し、トッド・ブラックアダー ヘッドコーチが哀悼の意を表した。
「ユハはとても人望のある東芝マンであり、全員から慕われる素晴らしいコーチとして、我々のラグビープログラムに本当に多くのものをもたらしてくれました。ユハはチームのパフォーマンス、選手の育成にも多くの影響を与えてくれました。私たち東芝ラグビー部は一つのファミリーであり、友人の死により悲しみに暮れています。突然の悲報に接し、ユハのご家族に対して我々は心よりお悔やみ申し上げます」
今シーズンは湯原さんに対し、自分たちなりの方法で敬意を表していくと指揮官は言う。
東芝ブレイブルーパスは、フッカーだった湯原さんも活躍した2009年度を最後にトップリーグ優勝から遠ざかっている。名門復活へ、選手・コーチとして情熱を注いだ湯原さんへの思いも胸に、ブレイブルーパスにとっては特別なシーズンとなるだろう。
「我々は彼と知り合えたこと、そしてこの特別な男と共に時間を過ごせたことに感謝しています。ユハは我々とずっと一緒です」
そして、共同主将の德永祥尭と小川高廣も偉大な先輩の死を悼む。
29日朝、クラブハウスに着いたときにコーチから湯原さんのことを聞いたという德永は、「前日も笑顔で指導し、コーチ陣でキックテニスをしていました。倒れて運ばれたと聞いたあとも、ユハさんなら笑って帰ってきてくれると信じていただけに本当に苦しいです。ユハさんは長年選手として東芝を引っ張り、優勝を知る数少ないメンバーです。もっといろいろなことをたくさん学びたかったというのが本音ですが、ユハさんからのメッセージは確実に東芝に根付いています。東芝でのハードワークお疲れ様でした。天国でゆっくりしてください」と別れの言葉を述べた。
小川は、あまりに突然の悲報を未だ信じられないという。
「今年からコーチに専念されましたが、現役のときと変わらず、いつも通り気さくに話せる選手と一番近い存在でした。現役時代にはFWの中心としてチームを引っ張り優勝を経験して、次はコーチとして一緒に優勝を目指し、走り出したばかり。悔やみきれません。今日まで東芝一筋で頑張ってくれてありがとう」
自分たちにできることはラグビーしかないという小川は、湯原さんにこう誓った。
「今シーズン、良い報告ができるようにみんなでハードワークします。待っとってね、ユハさん!」