国内 2013.01.06

コカ・コーラウエスト 大逆転でクボタ下し昇格争い先頭へ

コカ・コーラウエスト 大逆転でクボタ下し昇格争い先頭へ


CCW


今季は春から徹底的に走りこんできたレッドスパークス。後半に勢い増し、22点差をひっくり返した
(撮影:松本かおり)


 


 


 接点で力強く、数と激しさで圧倒したのはクボタスピアーズ。そんな光景が目立った試合序盤は一方的だった。開始8分、ターンオーバーから攻めたクボタはWTB伊藤有司が先制トライ。PGでの加点後、前半25分にもターンオーバーから再び伊藤が決める。さらに、その直後にもムーヴを見事に決めて22−0。しかし、それでも最後には相手チームが拳を天に突き上げたのだからラグビーはおもしろい。



 トップチャレンジ1の第2試合は、大逆転勝ちでコカ・コーラウエストレッドスパークスが勝点5を手にした。最終スコアは37−31。前半終了間際、コーラは大きく展開してWTB築城昌拓が左隅に反撃のトライを決め、ゴール、さらにPGも追加した。クボタは同じ時間帯にFLアランド・ソアカイが反則のくり返しでシンビン。逆転劇の序章だった。



 後半開始からNO8ジョニー・ファアマトゥアイヌ、CTB福田哲也、15分からSH榎本光祐を投入したコーラ。山口智史ヘッドコーチは、「彼らは、ピッチをアタッキングモードに変えてくれる存在」と言った。昨年の年末に行われたサテライトリーグ、パナソニック戦でもそうだった。インパクトプレーヤーたちがピッチに立つとテンポが上がる。スイッチが入る。パナソニック戦では14−34から47−39と逆転したが、この日も同じ流れを再現した。



「あの試合があったから、みんな(大差がついても)まだまだいける気がしていた」と豊田将万主将。全員で前に出て接点を制し、全員で走り、つなぐ。「特に序盤、やりたいことすべて出せたワケじゃないけれど、アグレッシブなチームに生まれ変わろうと今季やり続けてきた部分は出せたと思う」と山口HCは語った。後半は、2分=福田、18分=PR平原大敬、37分=CTBトゥ・ウマガマーシャルの3トライを含め3T3G2PGの27得点。特に、弾丸となったHO有田隆平のランニングは素晴らしかった。



 トップリーグ復帰への大きな一歩となるはずだった1勝を、目前で逃したクボタ。LO今野達朗主将は、前半終了間際のソアカイに加え、後半29分にもFLエロネ・タキタキがシンビンとなったことに触れ、「前半から続いていた反則を、最後までなくせなかったことが主将として情けない」と語り、チームのディシプリンの乱れを悔いた。SO立川理道は「試合の『入り』はよかったけど…。後半はもっとエリアをとりにいってもよかったと思うし、自分でももっと走れば」と回想。残る2試合での勝利を誓った。



 クボタはこの試合のラストプレーでPGを決め、得点差を9点から6点に。昇格争いで貴重になる、勝点1を手にした。


 

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