トップリーグ復帰へコカ・コーラ前進 マツダに完勝でまずは九州制覇
モールで押すレッドスパークスのフォワード
(撮影:Kiyoshi Takenaka)
トップキュウシュウAの決勝リーグ優勝決定戦が12月1日に福岡・さわやかスポーツ広場で行われ、コカ・コーラウエストレッドスパークスが54−0でマツダブルーズ―マーズに完勝し、9季ぶり2度目の栄冠に輝いた。2季ぶりのトップリーグ復帰を目指すコカ・コーラウエストは、豊田自動織機シャトルズ(トップウェストA優勝)、クボタスピアーズ(トップイーストDiv.1優勝)とともに、トップチャレンジ1への出場権を獲得し、1月5日からのラストサバイバルに挑む。
九州では、コカ・コーラウエストの力は抜きんでていた。マツダとの最終決戦、前半は風下で苦しんだが、24分、ゴール前密集からPR山下大輔がインゴールに突っ込んで、猛攻の口火を切った。その後、走力高い身長200センチの大型FLジョニー・ファアマトゥアイヌや、元日本代表のSOウェブ将武にHO有田隆平、副将のCTB徳住茂久、途中出場FB原留大祐、WTB小柳泰貴もゴールラインを越え、計8トライ。
マツダは、SO藤岡孝志郎などが激しいタックルを連発したが、流れを変えることはできず、負傷している主将のHO小川佑也やNO8マナコ・トンガが欠場した影響もあって、特長の継続ラグビーを発揮できなかった。
敗れた坂本秀彰監督は、力負けを素直に認めながらも、先の戦いをしっかり見据えていた。
「スピードとフィットネスの強さでかなり力差があったと思います。ディフェンスでは成長を感じましたが、個々の強さや精度の高さが、コカ・コーラさんとは違う。攻撃でもツメが甘いと、強い相手からは簡単には点が取れないことを選手もわかったと思う。いい経験になりました。今後は、攻撃の精度を高めて、自分たちの継続ラグビーを突きつめていくつもりです。次の戦いは間もなく始まる。今から大きく成長することはないと思うので、いいコンディションを作って、いいマインドで、チーム一丸となってぶつかっていきます」
マツダの、トップリーグ昇格への挑戦はまだ終わっておらず、1週間後から始まるトップチャレンジ2では、三菱重工相模原ダイナボアーズ(トップイースト2位)、ホンダヒート(トップウェストA2位)と対戦する。
一方、大勝したコカ・コーラウエストだが、この日チームを率いた副将の徳住茂久は反省の弁に終始し、スキを感じさせなかった。
「不安材料が出てきたんで、逆に良かったんじゃないですかね。気を引き締めるために。決していい試合ではなかった。特にアタックは、このままでは強豪相手には通用しないと思います。このゲームでは、ブレイクダウンで圧倒するというのが目標だったんですけど、それができなくて、アタックのリズムを作れなかった。もう一度、チームを引き締め直す必要があります。この1年、トップリーグ昇格のためにやってきました。二度、チャンスはない。一度のチャンスを絶対にモノにする。あと1カ月間、しっかり準備して、決戦に備えます」