パナソニックはサントリーの連勝止められず NTTコム5位に浮上!
ジャパンラグビートップリーグは20日、東京、大阪、新潟、静岡で第7節の6試合が行われ、連覇を狙うサントリーが全勝をキープした。秩父宮ラグビー場には昨シーズンの4強が登場し、1万2556人の観衆が集まった。
首位に立つ昨季王者のサントリーは、34−20でライバルのパナソニックを退けた。3−3で迎えた前半8分、2季ぶりの王座奪還を目指す野武士軍団がグラウンド中央でのスクラムからつなぎ、WTB山田章仁がトライを挙げた。山田の開幕からの7試合連続トライはリーグ新記録。しかしサントリーは27分、FLジョージ・スミスとCTBニコラス ライアンが相手22メートル内を脅かし、SOトゥシ・ピシがゴールラインを越えて、13−13で前半を折り返した。
後半、先にスコアボードを動かしたのはパナソニック。52分にラインアウトからモールで前進後、SOマイク・デラーニが右にスペースを見つけてインゴールにダイブした。しかし前王者は4分後、自陣からフェーズを重ねて、WTB小野澤宏時がトップリーグ通算99トライ目を決めて再び追いつく。そして62分、敵陣10メートルでのペナルティから速いテンポで攻め込んだサントリーは、最後はSOピシの中央突破で逆転。71分にはゴール前で、力強く前進したFLスミスをCTBライアンがサポートして4トライ目を奪い、勝負を決めた。
サントリーは7勝0敗(勝点34)、パナソニックは4勝3敗(勝点21)となった。
昨季ベスト4の東芝とNECの対戦は、48−33で東芝の勝利。7トライでボーナスポイントも獲得し、6勝1敗(勝点28)とした。NECは2勝5敗(勝点11)。
試合は前半5分、敵陣22メートルまで攻め上がったNECが、SO田村優のクロスキックにWTBネマニ・ナドロがいち早く反応して先制した。しかし東芝は、14分にWTB宇薄岳央がインゴールに飛び込むと、21分にはSO吉田良平が逆転トライ、27分にはラインアウトからのドライブモールで押し込み、東芝が19−14とリードして折り返した。後半早々に、NECはバックラインの中心選手であるCTBアンソニー・ツイタヴァキがハイタックルでシンビンとなり、その間に東芝は2トライを挙げ、試合の大勢を決めている。
3連敗となったNECだが、意地は見せた。試合終了を告げるホーンが鳴ったあとWTB釜池真道が走り切ってチーム5本目のトライを決め、次戦につなげた。
近鉄花園ラグビー場では、神戸製鋼が最下位のNTTドコモに苦戦しながらも勝点を伸ばした。引き分けをはさみ、サントリーと同じく今季負け知らずのコベルコスティーラーズは、37−29で逆転勝ちしている。
前半に3トライを奪われ、13−19と追う立場になった神戸製鋼だが、後半早々にCTBクレイグ・ウィングが逆転ゴールにつながるトライを決めた。47分には、SOピーター・グラントのキックに相手が処理をもたつくと、CTBジャック・フーリーが一気に走り込んでボールをゴールに持ち込んだ。
ドコモは、61分にキャプテンのWTB平瀬健志がインターセプトからチーム4トライ目を決め、今季初めてポイントを獲得。73分にはSO伊藤宏明のペナルティゴール(PG)で逆転したが、その3分後にグラントがPGを決めて再び神戸製鋼がリードを奪った。試合終了間際にはCTBフーリーが中央を突破して走り切り、接戦に決着がついた。
神戸製鋼は6勝1分(勝点30)で首位サントリーから離れず。金星を逃したNTTドコモは0勝7敗ながら、ようやく勝点1を刻んだ。
静岡では、ヤマハ発動機が九州電力から8トライを奪い、52−8と大勝している。5勝2敗(勝点23)で4位に浮上した。九州電力は0勝7敗(勝点4)でホームに帰る。
新潟では、NTTコミュニケーションズが4連勝となり、5位に上がってきた。後半、福岡サニックスに17点差を追いつかれたが、試合終了3分前にキャプテンのWTB友井川拓が決勝トライを奪い、30−23で勝利。NTTコムは5勝2敗(勝点22)、サニックスは開幕戦勝利後、6連敗(勝点6)となった。
そして、大阪で行われたもう1試合は、トヨタ自動車が18−10で近鉄とのロースコアゲームを制した。ルーキーのSH滑川剛人とWTB小澤大にトライが生まれたトヨタは、46分までに15−0とリードし、堅い守りで逃げ切った。ボーナスポイント獲得が少ないトヨタ自動車だが、4勝1分2敗(勝点19)として着実に7位に浮上。近鉄は3勝4敗(勝点16)と負けが先行し、暫定8位となっている。
第7節のキヤノン対リコー戦は、21日に神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場で13時から行われる。