海外 2020.02.28

ウイルス懸念で国内開催不可のサンウルブズ試合、豪州で開催決定。ダブルヘッダーで実施へ

[ 編集部 ]
ウイルス懸念で国内開催不可のサンウルブズ試合、豪州で開催決定。ダブルヘッダーで実施へ
地元ファンが待つ花園でのプレーは成らなかったマイケル・ストーバーク(撮影:松本かおり)


 南アフリカ、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチン、そして日本からチームが集まっておこなわれている国際リーグの「スーパーラグビー」を統括するSANZAARは2月28日、世界各地で感染が広がっている新型コロナウイルスの影響のリスクを最小限に抑えるため試合スケジュールを見直した結果、3月に日本国内で予定されていたサンウルブズの試合を、会場をオーストラリアに移しておこなうと発表した。

 3月8日に大阪・東大阪市花園ラグビー場で開催予定だったサンウルブズ×ブランビーズ戦は、オーストラリアのニューサウスウェールズ州ウーロンゴン(WINスタジアム)に会場変更し、3月6日にワラターズ×チーフス戦とダブルヘッダーでおこなわれることになった。

 そして、3月14日に東京・秩父宮ラグビー場で予定されていたサンウルブズ×クルセイダーズ戦もオーストラリアで実施することとなり、同日、ブリスベンのサンコープスタジアムでレッズ×ブルズ戦に先立ちおこなわれる。

 新型コロナウイルスについて、日本国内での感染確認は900人を超えた(クルーズ船含む)と言われており、政府は2月26日、感染拡大を抑えるため、多くの人が集まるスポーツ・文化イベントの開催を、今後2週間は中止や延期または規模縮小など自粛するよう求めると発表。それを受け、日本ラグビー協会ではトップリーグの第7節(2月29日、3月1日)と第8節(3月7日、8日)、計16試合について延期することを決定しており、SANZAARも日本政府の発表に適切に対処するため議論を重ねていた。そして、試合開催実現へ向けて多くの協力や理解なども得て、試合会場をオーストラリアに変更して実施することが決まったという。

 日本チームのサンウルブズは今年を最後にスーパーラグビーから除外されることが決まっており、ラストシーズンに初めて国内での公式戦を東京以外でも開催することになり、福岡でおこなわれた開幕戦に続いて、大阪で初めて開催される予定だったのが3月8日のブランビーズ戦だった。

 また、クルセイダーズはスーパーラグビーで最多10回の優勝を誇る世界的名門チームで、史上初の4連覇を狙う今年、初めて来日するということで3月14日の秩父宮での試合は多くのファンが楽しみにしていた一戦だった。

 サンウルブズは4月以降、秩父宮で3試合(4月5日・レッズ戦、5月8日・ワラターズ戦、5月16日・ストーマーズ戦)、セカンドホームのシンガポールで1試合(5月2日・ハグアレス戦)を予定しているが、開催可否は今後の状況を見て判断される。

サンウルブズを応援するファン。また国内で試合が開催されることを願う(撮影:松本かおり)

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