国内
2012.08.22
トヨタSO文字 試行錯誤から光を見いだせるか
日本最高峰のラグビートップリーグ(TL)のトヨタは9月1日、愛知・瑞穂ラグビー場でヤマハと今季初戦を迎える。開幕に向け、司令塔の座を争う1人はSO文字隆也である。
法政大時代は現日本代表のSH日和佐篤(サントリー)とのコンビを組んでいた。相手守備網をぎりぎりまで引き付けての鋭いパスで、高速展開ラグビーを披露。2008年度は大学選手権4強入りに貢献し、09年度は主将を務めた。当時の同大コーチで現U20(20歳以下)日本代表アシスタント兼ストラテジーコーチの中瀬真広に「将来、日本代表になる選手」と評されるなか、トヨタ入りした。
社会人2年目の昨季は、開幕直前の負傷で出遅れた。第6節から4試合連続で先発したが、「(周囲に)気ぃ使いすぎた」。いずれも黒星を喫した。「まだ自分らしいプレーはほとんどできていない」。チームで定められた戦術のなかで自身の特徴をどう活かすかで、「葛藤しています」と話した。17日、群馬・太田のパナソニックグラウンドでパナソニックと練習試合を行った際は、「FWでこだわりすぎた。ゲームメイクを変えるべきだった」。チームの看板である大型FWを活かした攻めを試みるも、相手の鋭い出足のタックルに苦しんだ。その際、機転を利かせ大外へ球を振ればよかったと悔やんだのだ。
かつてコンビを組んでいた日和佐は以前、「(日本代表で)一緒にやりたい」と語っていた。
(文・向 風見也)