流経大柏が初の花園ベスト4入り! 14点ビハインドから常翔学園に逆転勝ち
昨夏の7人制大会で初の全国タイトルを手にした流通経済大学付属柏高校(千葉)が、冬の15人制の大舞台でも頂上へ近づいた。1月3日、第98回全国高校ラグビー大会の準々決勝で大阪の強豪・常翔学園に19-14で逆転勝ちし、初の花園ベスト4入りを果たした。
前半を支配したのは6年ぶり6回目の優勝を目指した常翔学園だった。前半4分、敵陣22メートルライン内中央のスクラムから、スピードあるNO8石田吉平のサイドアタックでゴールに迫り、すばやく右へ展開してWTB高井優志がトライを挙げ先制した。立ち上がりにポストほぼ正面のPGを失敗したCTB北田駆だが、タッチライン近くから厳しい角度のコンバージョンを決め、7-0とした。18分にもスクラムからの攻撃でゴールに迫ると、FWがピック&ゴーでディフェンダーを引きつけ、ボールを動かしてCTB北田がフィニッシャーとなりリードを広げた。
堅い守りも光った常翔学園。後半11分に流経大柏のSH諸井琉哉がギャップを突いて敵陣22メートル内に入りチャンスとなったが、常翔学園のディフェンスはしぶとく、接点でターンオーバー。その後も激しいタックルで流経大柏に落球させ、ルーズボールの処理も落ち着いていた。
しかし後半17分、流経大柏のWTB永山大地がパスカットから独走してゴールに持ち込み、5-14、9点差とする。その後も永山の好走などで勢いがついた流経大柏は22分にも敵陣深くに入り、ラインアウトからのドライビングモールは止まったが、ボールを動かしてCTB土居大吾が力強い走りでディフェンスを破ってトライを挙げ、コンバージョンも決まって2点差となった。
流れを変えた流経大柏はさらに26分、相手の反則もあって敵陣深くに入り、ラインアウトからモールを組んでバックスも加わって押し込み、HO作田駿介が逆転トライ。CTB柳田翔吾がゴールキックで加点し、19-14とした。
残り時間、FWのボールキープで逃げ切りを図った流経大柏に対して、常翔学園はプレッシャーをかけ続けてロスタイムにボールを奪い返し、敵陣22メートルライン付近でスクラムを選択する。そして、ボールを手にしたNO8石田が猛突進。しかし、流経大柏のCTB土居が勇敢なタックルで石田を止め、その後の常翔学園の連続攻撃をチーム全員でしのぎ、ノーサイドの笛に流経大柏の選手たちが歓喜した。