ワールドカップ
2018.07.15
W杯で日本と同組に入るラストチームはサモア! ドイツとのプレーオフ制す
ウォークライ“シヴァ・タウ”で士気を高めるサモア代表。写真は昨年11月のイングランド戦前
(Photo: Getty Images)
ラグビーワールドカップ2019で日本代表と同組に入る最後の1チームが決まった。“マヌー・サモア”という異名を持つ勇敢な戦士、サモア代表だ。ドイツ代表とのヨーロッパ・オセアニア地区プレーオフを2連勝で制し、8大会連続のワールドカップ出場となる。
日本にとっては2015年大会でも激突したライバル。2019年大会では、日本、アイルランド、スコットランド、ロシア、サモアが一緒のプールAで競う。
ドイツはワールドカップ常連国から歴史的勝利を奪えなかったが、追い込んだことは自信となり、11月(11、17、23日)にフランスのマルセイユでおこなわれる世界最終予選(敗者復活予選)に進む。そして、ドイツ、カナダ、香港、アフリカ予選2位の計4チームで総当たり戦をおこない、優勝したチームがラスト20番目の切符獲得となる。
2週間前にホームでおこなわれたプレーオフ第1戦を66−15と大勝していたサモアだが、7月14日に敵地ハイデルベルクでおこなわれた第2戦は苦しみ、42−28の辛勝だった(合計 108−43)。
開始から30秒も経たぬ間にキック&チェイスで先制トライを挙げたサモアだが、ドイツは7分過ぎ、FWがゴール前でピック&ゴーを繰り返してラインを越え、同点とした。
ドイツはさらに17分、インターセプトからチャンスとなって連続トライを挙げ、勝ち越す。
サモアはエラーが多く、規律も悪く、ラインアウトは不安定で波に乗れなかった。
1点ビハインドで後半を迎えたサモアは、46分(後半6分)、俊敏なSHメラニ・マタヴァオが軽快なステップからゴールラインを割り、逆転したが、ドイツは49分、カウンターアタックからボールをつないで最後はパワフルなNO8がインゴールに突っ込み、キック成功で再逆転。さらに64分、66分とPGで加点し、ドイツが7点リードを奪った。
しかし、サモアは68分に得意のアタッキングラグビーを披露してトライを取り返し、コンバージョン成功で28−28の同点とする。75分にはラインアウトからドライビングモール後、右へ大きくボールを動かし、WTBエド・フィドウが勝ち越しトライ。試合終了間際にもFBアシー・トゥアラが駆け抜け、敵地でも勝ってワールドカップ出場権獲得を喜んだ。
この決定を受け、日本代表のジェイミー・ジョセフ ヘッドコーチは「対戦する4チーム全てがようやく出揃い、これでラグビーワールドカップ2019に向けたビジョンがより明確で鮮明なものになりました。サモア代表選手は大きくてフィジカルが強い。加えて、彼らは前回大会(ラグビーワールドカップ2015)で負けた借りを返そうとしてくるでしょう。相手は我々にプレッシャーを与えてくるのは間違いないので、彼らよりもスキルとメンタルの両方で上回る必要があります」とコメント。
リーチ マイケル主将は、「サモア代表とは以前、ラグビーワールドカップ2015で対戦したことがありますが、今回の試合もフィジカルにおいて激しい試合になるでしょう。準備が鍵となります」と気を引き締めている。