その他 2016.12.03

オールブラックスと東京駅。オフィス街と楕円球+子どもたち。

オールブラックスと東京駅。オフィス街と楕円球+子どもたち。
こんな光景が見られるなんて。(撮影/松本かおり)
 世界最強の男たちと東京駅。高層ビルの谷間に緑の人工芝と楕円球、子どもたち。誰も考えなかった夢のような光景が現実のものとなった。
 12月1日、雨のち晴れ。お昼が近づくにつれ雨雲は去り、多くの人たちが東京駅前(丸の内)行幸通りに集まった。人工芝が敷き詰められた特設会場には欧州ツアーを終えたばかりのオールブラックスの中の9人と、高田延彦さん(元格闘家・タレント)、大西将太郎さん(元ラグビー日本代表)と子どもたち、そしてラグビーファン。トークショーやラグビー教室がおこなわれたその空間には熱気が溢れた。
 オールブラックスとサポート契約を結んでいる『AIG』(世界最大規模の保険グループ)が開催したラグビー交流イベントは大成功だった。同社が提唱する新事業戦略コンセプトは「ACTIVE CARE」。「何かが起きてから動く。それが、これまでの保険の伝統でした。それを未然に防ぐように、こちらから働きかけていく」とAIG ジャパン・ホールディングス株式会社のロバートL.ノディン代表取締役社長兼CEOは話す。その考えを踏まえて紹介されたのは、オールブラックス流のウォームアップやストレッチ、怪我をしないタックルなど。千代田区立お茶の水小学校の5、6年生を中心とした約130人が笑顔で選手たちと触れあい、楕円球を手に体を動かした。
 楽しかった約2時間、印象深かったのはオールブラックスの選手たちのファンと接するときの態度だ。この日参加したのは、ジェローム・カイノ、ブロディー・レタリック、スティーブン・ルアトォア、コーディ・テイラー、スコット・バリット、リアム・スクワイア、タウエラ・カーバーロー、アントン・レイナートブラウン、ダミアン・マッケンジーの9選手。誰もが自分の方から手を差し出し、ファンの笑顔に笑顔で応えた。
 来年SNS上で公開される予定の同社プロモーション映像の撮影などのため数日間日本に滞在した選手たちは、東京での生活も楽しんだようだった。
「東京は素晴らしいところ。寿司もおいしいし、親子丼も好き」とレイナートブラウンが話せば、バリットは「もともと日本食は好き。鉄板焼きはおいしかった。人も親切だし、本当にいいところ」。全員が2019年のワールドカップではふたたびこの地を訪れたい思いを口にした。
 2012年からニュージーランドラグビー協会とスポンサーシップ契約を結ぶAIGは、この11月、さらにこの契約を6年間延長することを発表した。また同社は日本ラグビー協会ともパートナーシップ契約を締結し、子ども向けタグラグビー教室「AIG Tag Rugby Tour」を開催しているほかレフリーの育成もサポート。今季からは神戸製鋼コベルコスティーラーズとのパートナーシップ契約も結んでいる。
 会場に足を運んだファンの口からは、こんな声が聞こえてきた。
「日本代表にも、こういうことをしてほしい」
 多くの人のラグビー愛を満たし、刺激するイベントだった。

dm

ダミアン・マッケンジーからパス! 子どもたちの笑顔があふれた。
(撮影/松本かおり)

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