NZ代表ウィップーもハリケーンズと決別 ブルーズ移籍
ピリ・ウィップー
ニュージーランド代表として46キャップを持つSHピリ・ウィップーが、8年間プレーしてきたハリケーンズを去り、来年は国内のライバルチーム、ブルーズのジャージーを着てスーパーラグビーに出場することが30日、明らかになった。1年契約。
ブルーズにはオールブラックスの「9番」を着たことがある25歳のアルビー・マテューソンがいるが、ウィップーはSOでもプレーできることから、ルーク・マカリスター(トゥールーズ移籍)とスティーブン・ブレット(トヨタ自動車移籍)が抜けた穴のカバーも期待される。9月開幕のワールドカップ出場が濃厚なマオリ系27歳は、キック能力にも優れており、過去84試合のスーパーラグビーで250得点を記録した。
今年のスーパーラグビーで9位に終わったハリケーンズは世代交代の分岐点にあり、大会終了後、長年チームを支えてきたオールブラックス経験者の移籍が相次いだ。NO8ロドニー・ソーイアロは日本行き(ホンダ)が決まり、CTBマア・ノヌーはリコーで短期プレー後、ウィップーと同じブルーズに加わる。PR2人はフランスを新天地に選び、ニーミア・ティアラタはアヴィロン・バイヨネへ、ジョン・シュワルガーはアジャンと契約を結んだ。さらに7月中旬には、若き司令塔アーロン・クルーデンのチーフス(ニュージーランド)移籍が発表され、2010年より主将を務めてきたHOアンドリュー・ホアもハリケーンズを去ることが決定している。
一方で、将来を嘱望される活きのいい若手が成長しているのも事実。今年のジュニア世界選手権優勝メンバーであるFBボーデン・バレットや、2010年のIRB(国際ラグビーボード)最優秀ジュニア選手に選ばれたWTBジュリアン・サヴェアなどのレギュラー定着が期待され、風当たりが強いマーク・ハメット監督率いるハリケーンズの、来季に向けた挑戦はすでに始まっている。