海外
2016.03.07
五郎丸のボス、解任! 開幕2連敗でレッズはグレアムHCに見切り
レッズに加入したばかりの五郎丸と話をするグレアム ヘッドコーチ(Photo: Getty Images)
日本代表のFB五郎丸歩とFLツイ ヘンドリックが所属するレッズ(オーストラリア)のリチャード・グレアム ヘッドコーチが解任された。スーパーラグビーで過去2年連続13位(勝率28%)と低迷し、進退が問われる今シーズンも開幕から2連敗と明るい兆しが見られず、レッズ首脳は指揮官の契約解除を決めた。3月7日に公式発表。今後は、アシスタントコーチのマット・オコナー氏とニック・スタイルズ氏が共同で暫定的に指揮を執る。
プレミアシップ(イングランド最高峰リーグ)のバースやサラセンズで指導経験があり、オーストラリア代表でもスキルコーチとして働いたことがあるグレアム氏だが、スーパーラグビーチームの責任者としては結果を残せなかった。フォースを指揮していた2012年4月、シーズン途中にもかかわらず、翌年からレッズのヘッドコーチに就くことを公にし、選手から反発されてフォースの仕事を全うすることができなかった。心機一転、2度目の優勝を期待されたレッズで2013年から采配を揮ったが、5位、13位、13位と成績は下降し、昨年から解任を求める声は大きかった。覚悟を持って臨んだ今シーズンも開幕戦で同国ライバルのワラターズに10-30と完敗し、先週末はホームゲームだったにもかかわらず、昨年最下位だったフォース相手に見せ場がほとんどないまま6-22の惨敗。メディアやファンからも批判の声が高まり、指揮官更迭となった。
退任することになったグレアム氏は、「とても残念です。レッズでの役割を愛し、クイーンズランドラグビー協会と楽しい時間をすごしてきた。しかし、すばらしい環境のなか、満足のいく結果を残せなかった。私はこの決定を受け入れ、前へ進まなければならない。3年間、私と一緒に努力を惜しまず熱心に働き、支えてくれたスタッフに感謝します」とコメントした。
レッズは今年、ワールドカップでベストフィフティーンに選出されたFB五郎丸を獲得したものの、SHウィル・ゲニア、SOクウエィド・クーパー、LOジェームズ・ホーウィルなど、2011年に初優勝を遂げた中心メンバーを多く失い、開幕前から厳しい戦いが予想されていた。