エディー新体制のイングランドが初陣飾る! フランスも復活への第一歩
(Photo: Getty Images)
ヨーロッパの強豪6か国がぶつかる「シックスネーションズ」が現地時間2月6日に開幕し、日本代表前ヘッドコーチのエディー・ジョーンズ氏が指揮官となったイングランド代表は、敵地マレーフィールドでスコットランド代表を15-9で下し、初陣を飾った。
昨年のワールドカップで開催国ながらプールステージ敗退という屈辱を味わい、初の外国人ヘッドコーチを招へいして再建への道をスタートしたイングランド。新キャプテンに任命されたHOディラン・ハートリーを中心にまとまり、特にディフェンスとセットピースの安定が勝因となった。
前半13分、イングランドはゴール前5メートルでのスクラムからNO8ビリー・ヴニポラがサイドアタックしたあと、さらに近場を攻めてLOジョージ・クルーズが先制トライ。
昨秋のワールドカップで準々決勝を戦ったメンバーがほとんど残るスコットランドも、ヴァーン・コッター ヘッドコーチのもとチーム力は上がっており、PG2本を決め、前半は7-6と、イングランドがわずか1点リードで折り返した。
後半も先に点を取ったのはイングランドで、50分(後半10分)に敵陣でテンポよく攻め、途中出場PRマコ・ヴニポラの華麗なパスもあってWTBジャック・ノーウェルのトライが生まれた。62分にはスクラムでPGチャンスを得、CTBオーウェン・ファレルが追加点。
68分にスコットランドがショット成功で6点差に詰めたものの、FLジェームズ・ハスケルを筆頭に出足鋭いタックルでプレッシャーをかけ続けたイングランドは相手にゴールラインを割らせず、大事な初戦で勝利を手にした。
過去10年間、イングランドがシックスネーションズで優勝したのは2011年の1回だけで、前のスチュアート・ランカスター体制では4年連続で2位だった。名将エディーが見据えるのは2019年のワールドカップだが、130年以上の歴史を持つ欧州の国別対抗戦で5年ぶりの優勝へ向け好発進だ。
同日にパリのスタッド・ドゥ・フランスでおこなわれたオープニングゲームでは、ギー・ノヴェス新ヘッドコーチ、ギエム・ギラド新主将となって復活をめざすフランス代表がイタリア代表に23-21で逆転勝ちしている。
ドロップゴールで先制されたフランスだが、前半13分、初招集で開幕戦先発デビューとなったセブンズスターのWTBヴィリミ・ヴァカタワがトライを決めた。その後、イタリアにラインアウトモールで5点を返されるも、フランスは32分、PKを得てタップから速攻を仕掛け、FLダミアン・シュリーがインゴール右隅に飛び込み勝ち越した。
後半早々にイタリアがPGで逆転し、アグレッシブなアズーリはさらにリスタートでボールをキープしてSOカルロ・カンナがゴールラインを割り、ノーホイッスルトライを決めたが、フランスは勝利への執念を見せる。59分にスクラムからのアタックでWTBヴァカタワの力強い突進後、左へすばやく展開してWTBユーゴ・ボヌヴァルがインゴールに飛び込み、コンバージョン成功で1点差。そして、68分にPGで逆転した。その後、互いにショットを1本ずつ成功し、23-21で終盤へ。アウェイでの金星獲得をめざすイタリアは80分をすぎても攻め続け、強力FWが前進して逆転劇を起こしそうな雰囲気だったが、最後は焦ったか、主将のNO8セルジョ・パリッセが放ったドロップゴールは大きく外れ、フランスの歓喜となった。
大会3連覇を狙うアイルランドと3年ぶりの王座奪還をめざすウェールズの対戦は、現地時間7日にダブリンでおこなわれる。