女子
2015.12.04
サクラセブンズがドバイでボウルトロフィー獲得! 「今季中にトップ4倒す」
ワールドシリーズのドバイ大会でボウル優勝したサクラセブンズ(Photo: World Rugby)
ワールドラグビー女子セブンズシリーズ2015-2016の第1ラウンド、ドバイ大会で、初日は3戦全敗と苦しみ8強入りを逃した女子7人制ラグビー日本代表(サクラセブンズ)だが、4日の順位決定戦では連勝し、ボウルトロフィーを獲得して9位でフィニッシュした。
「世界のトップ4であるイングランドとオーストラリアには、フィジカルとスピードの2点で大きく差をつけられた。スペイン戦、アメリカ戦、ブラジル戦では自分たちのラグビーができる部分が出てきたので、そこは自信を持って日本に帰りたい。アジア予選では優勝して歓喜を味わった後にドバイに乗り込み、さっそく世界のトップレベルから洗礼を受けたが、短いスパンでこのような経験をできたことは今後の強化につながる。やってきたことに間違いは無いと自信を持ち、また世界で戦える選手として個人の強さにこだわって戦っていきたいと思う」
リオデジャネイロで開催される来年のオリンピックへ向け、浅見敬子ヘッドコーチはドバイでの収穫をそう語った。
9位以下のチームによるボウルトーナメントに臨んだサクラセブンズは、同準決勝で昨季総合5位のアメリカに挑み、15-14で逆転勝ち。
開始早々にあっさり先制されたものの、前半5分過ぎ、ゴール前でもらったPKから桑井亜乃が速攻で5点を返し、2点ビハインドで前半を終えた。
日本は後半の立ち上がりも悪く、キックオフボールを手にしたアメリカの選手に抜かれて約70メートル独走を許し、5-14となる。しかしその3分後、縦に突進した冨田真紀子がディフェンダーを引きつけて鈴木陽子につなぎ、トライ。そして、残り約1分でアメリカにイエローカードが出て数的有利となり、チーム全員でつないだボールを鈴木がインゴールにねじ込み、逆転勝利を収めた。
ボウル決勝では来年の夏季オリンピック開催国であるブラジルと対戦し、13-0で接戦をものにした。
前半は0-0。ブラジルがゴール右隅に飛び込んだシーンもあったが、最後まで食らいついたサクラセブンズ主将の中村知春がトライセービングタックルで相手に点を与えなかった。
そして後半早々、自陣深くからつないで攻め上がり、冨田がハーフウェイから力強い走りで左サイドを振り切って先制トライを挙げる。日本はパスワークがよく、3分後には小出深冬がフィニッシュ。最後はショットで3点を追加し、ドバイセブンズを笑顔で終えた。
「ボウル優勝で終われたことは収穫になった」とキャプテンの中村。「ただ、あくまでも自分たちの目標はトップ4をこのシーズン中に倒すこと。課題はキックオフボールのマイボール確保の部分で、完全に相手に取られてしまってアタックの時間が短くなったこと。第2戦までに個人としてもチームとしても修正して、トップ4を倒しにいきたい」
世界各地を転戦する女子セブンズシリーズの第2ラウンドは、来年2月20〜21日にブラジルのサンパウロで開催される。