海外出身者初の高校日本代表主将。ロケティ・ブルースネオルが感じるジャパンの強さとは。
トンガ出身のロケティ・ブルースネオルは、2025年度のラグビー高校日本代表で海外出身者として初の主将となった。
首脳陣に伝えられた指名理由を、肝に銘じた。
「チームに勇気を与えるプレーをする。ゲインすること…。ディフェンス…」
身長184センチ、体重108キロで、突破役のNO8を担う。
遠征最終戦は3月21日。敵地で19歳以下イングランド代表を攻めまくり、後半に自ら3度もトライゾーンを陥れた。45-31。同カード初勝利に喜ぶなか、比較的小柄な日本生まれの選手のよさを再確認した。
「イングランドはでかいし、フィジカルも強い。ただ、自分たちはスキルがあるし、速いし、あとはチームとして動いてテンポを出せる」
母方の実家で育った。少年は、過去に7人の男の子と、ロケティの母にあたる1人の女の子を育てた祖父母を、しばらく「親だ」と思い込んでいた。しばしば自宅に訪れる母のことは、「お姉さん」だと間違えたものだ。両親はそれぞれ新しい人生を歩んで久しく、母とパートナーとの間に姉妹が4人いるという。
競技を始めたのは5歳の頃だ。同居する夫婦の子どもにあたる叔父も真剣にプレーしていたという、ラグビー一家の少年だった。
「家族はラグビーが好きだったので、自分も小さい時からずっと見てきて」
2023年までに来日し、目黒学院高に入った。普段から先輩に抱き着くなどし、すぐにチームになじんだ。
何より、持ち前のパワーとスピードで光った。最初の冬の全国大会にはどういう舞台なのかわからないまま挑み、3試合で6トライをマーク。戦いが進むうちに3年生にとっての最後のステージなのだと理解し、3回戦で敗れて涙を流した。
高校生活を通して日本語を覚え、やがて全国各地の名手を引っ張るまでになった。現在の目標は日本代表入りだ。
国際統括団体のワールドラグビーは、ルーツを持たない国で代表になりたい選手には当該の場所での5年以上の協会登録を求める。ブルースネオルは、進学した東洋大で3年生となる’28年以降にハードルを超えられそうだ。
関東大学リーグ戦1部に加盟する東洋大は、クロスフィットジムを完備する。高校時代に多くのチーム練習を課されてきたブルースネオルは、いま、新たな環境のもと個人の能力を引き上げている。「走るのが苦手」だと自覚し、最近は主体的にランメニューに取り組んできた。ニュージーランド代表109キャップのFL、アーディ・サベアをロールモデルにする。
「日本代表になるために、もっと試合中にハードワークする。タックルをして、動いて…」
大学シーンでは関東春季大会で早速プレー。秋からのリーグ戦を経て、冬の大学選手権に出て「強いチームに勝つ」のを当面の目標とする。
好物はラーメン。寮の最寄りの鶴ケ島駅前に並ぶ、複数の専門店を回るのが楽しいようだ。




