国内 2025.12.20

【大学選手権】明治大、ラスト15分の勝負どころで地力じわり。関西学院大を突き放し準決勝進出。

[ 編集部 ]
【大学選手権】明治大、ラスト15分の勝負どころで地力じわり。関西学院大を突き放し準決勝進出。
ボールキャリーで前に出る明大LO菊池優希©JRFU

■第62回全国大学選手権 準々決勝
12月20日@秩父宮ラグビー場(東京)
【明大 46-19 関西学院大】

 後半24分までは3点差。しかしそこからの20分弱でスコアは大きく開いた。体力が消耗し始めるラスト20分の勝負どころで地力を発揮した対抗戦王者の明大が、関西3位の関西学大の挑戦を46-19で退けて準決勝進出を決めた。

 先制したのは明大。立ち上がりから相手陣でゲームを進めると、ゴール前のマイボールラインアウトを起点に右オープンへ大きく展開。大外でパスを受けたWTB白井が右中間に飛び込み開始5分に先制する。

 しかしスタンドの部員たちによる大声援を背に受ける関西学大もすかさず反撃に転じ、14分にゴール前のラックからエースのNO8小林典大がサイドをねじ込んでトライ。コンバージョン成功で7-5と逆転すると、21分にもゴール前のFW戦からLO池辺康太郎が左コーナーに押さえる。SO新井竜之介が難しい位置のゴールを通し、14-5とした。

 明大とすれば嫌な流れだったが、25分に中盤のハイボールキャッチを起点にチャンスを作り出し、ディフェンスライン裏へ転がしたキックをFB古賀龍人が押さえてトライ。これで息を吹き返すと、29分にもSO伊藤龍之介のラインブレイクからゴール前へ攻め込み、FL楠田知己がフィニッシュする。19-14とふたたび明大が前に出た。

 さらに明大は35分、正面約40メートルのPGをCTB平翔太キャプテンが成功。前半ロスタイムに同様の位置から狙ったPGは逸れたものの、22-14で前半の40分を折り返した。

 後半も拮抗した流れは続き、双方追加点を挙げられないままゲームが進む。ようやく次のスコアが生まれたのは21分だ。左コーナーでマイボールラインアウトのチャンスを得た関西学大は、最大の強みであるモールを押し込んでHO田中健太がグラウンディング。19-22と3点差に迫る。

 しかしここで底力を発揮したのが明大だった。後半23分にフロントローのフレッシュレッグ3人を投入してFWの推進力を取り戻すと、相手陣22メートル線付近のラインアウトからジリジリとモールをドライブし、入ったばかりのHO高比良恭介がトライラインを越える。30分にもディフェンスでプレッシャーをかけて関西学大をゴール前に釘付けにし、無理につなごうとしたところをHO高平がパスカットし連続トライ。34-19と一気に引き離した。

 以降は心理的な余裕が生まれた明大が完全にペースを握る。精度の高いハイボールを起点にチャンスを作り出し、34分にWTB白井瑛人、39分には大川虎拓郎がトライを追加。46-19の最終スコアで、明大が準決勝にコマを進めた。

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