エディーにストーマーズからオファー。どうなる日本ラグビー!?
変革を掲げるストーマーズからも熱視線を送られるエディー・ジョーンズ氏(撮影:松本かおり)
今年4月、来年からスーパーラグビーに参戦する日本チームの「ディレクター・オブ・ラグビー」に就任したエディー・ジョーンズ現日本代表ヘッドコーチだが、同職を辞任し、南アフリカのケープタウンを本拠地とするストーマーズの指揮官に就任する可能性が出てきた。
地元紙『ケープタイムズ』が報じたもので、ストーマーズ側は南アでは破格の年俸500万ランド(約4800万円)で2年契約をオファーしているという。
2019年ワールドカップに向けて日本ラグビーにコミットし続けることが予想されているジョーンズ氏だが、その前に、今年のワールドカップで結果を残さなければならない(過去、ワールドカップで1勝しかしていない日本代表だが、エディージャパンはベスト8入りを目標に掲げている)。プロコーチとしての今後の選択肢のひとつとしてストーマーズサイドの話に応じたとみられる。
今年のスーパーラグビーで南ア・カンファレンスを制したストーマーズだが、優勝経験はなく、同チームを6年間率いたアリスター・クッツェー氏が神戸製鋼コベルコスティーラーズの新ヘッドコーチに就任したため、新しい指揮官を探している。
ジョーンズ氏は、ブランビーズ(オーストラリア)で世界最高峰のアタッキングラグビーを築き上げて2001年にスーパーラグビー初優勝を遂げ、2003年にはオーストラリア代表をワールドカップ準優勝に導いた世界的名将。南アフリカとは以前から縁があり、2007年ワールドカップでは南ア代表のテクニカル・アドバイザーとして優勝に貢献した。
2月にもストーマーズとの接触が報じられたジョーンズ氏だが、そのときは噂を否定し、ワールドカップまで日本代表に専念することを明言していた。
これまでニュージーランド、南アフリカ、オーストラリアの15チームでおこなわれてきたスーパーラグビーは、来年から拡張することになり(3チーム増)、昨年11月、南アのサザン・キングス、アルゼンチンチーム、そして日本チームのスーパーラグビー参加が正式に決定した。
しかし、キングスとアルゼンチンサイドがスコッドメンバーを明らかにしている一方で、日本サイドは選手の契約が進んでおらず、チーム名もいまだに発表されていない。準備がさらに遅れれば、最悪(ライセンスはく奪など)のケースも考えられる。
今年、チーフス(ニュージーランド)で活躍した日本代表主将のFL/NO8リーチ マイケルは同チームと再契約を結び、レッズ(オーストラリア)でスーパーラグビーデビューを果たした同じジャパン選手のFL/NO8ツイ ヘンドリックも引き続きレッズで挑戦することを決めた。そのうえ、日本ラグビーのレベルアップに尽力してきた知将も失うことになれば、ジャパンのスーパーラグビーチームにとっては大打撃だ。
そして、2019年ワールドカップ日本大会に向けての強化プランにも大きな影響を及ぼすかもしれない。