日本代表・李承信 対ウェールズ代表戦連勝へ「自分たちはもっとやれる」

地元へ戻った。
ラグビー日本代表の司令塔である李承信は、6月中旬から宮崎でキャンプに参加し、7月5日には福岡・ミクニワールドスタジアム北九州でウェールズ代表を24-19で制した。
福岡市内での練習を経て、10日に兵庫へ移動した。4歳でこの競技と出会った兵庫県ラグビースクール、さらには現所属先で共同主将を務めるコベルコ神戸スティーラーズのある場所だ。
12日にウェールズ代表と再戦すべく、11日には会場のノエビアスタジアム神戸で最終調整に入った。
「感慨深い試合になると思います」としながら、代表選手としての高揚感を口にした。
「まずはこのチームで勝ちたい思いが強いですし、テストマッチでティア1(ハイパフォーマンスユニオン)に2連勝はしたことがない。歴史的な日になる。勝利にフォーカスしながら、感謝の気持ちを持ってグラウンドで表現したいです」
当日は開閉式の屋根がクローズする予定。初戦で議論の対象となった極端な日照を避けられる反面、蒸し暑さは残る。このスタジアムでスティーラーズのゲームに出たことのある24歳は、滑りやすい球をいかに扱えるかが鍵だと話した。
「冬の寒い時期でも湿気があり、他のスタジアムよりも汗をかく量が増える。今回は、夏になって初めて入ったのですけど、汗をかいてスリッピーなコンディションだった。ボールポゼッションの精度を高くしていけるかが重要になると思います」
5日に生じた反省点を踏まえ、接点の質、高い弾道のキックへの対処で改善を図ってきた。何より「順目にアタックするスタイルはあまり見せられなかった」という感覚がある。
2戦続けて10番をつける若者は、「自分たちはもっとやれる」。よりよい内容の80分を表現したい。「自分たち」と繰り返す。
「自分たちのラグビーを遂行できればティア1にも勝てると自信がつきました。ただ、『自分たちはもっとやれる』という感覚がある。(5日は)前半にミスや反則で勢いを与えていた。強みのポゼッションも後半から終盤にかけて出ていて(序盤は影を潜めた)。どこを修正すべきか、どうウェールズ代表にプレッシャーをかければ自分たちのゲームにできるかというプランが明確にある。メンバー、メンバー外に関係なく、いい雰囲気で準備できている」
14時50分のキックオフをフィールドで迎えたら、通算20キャップ目を掴める。