各国代表 2025.07.05

オールブラックスがフランスに辛勝。3度のトライキャンセルも3連戦初戦で白星。

[ 編集部 ]
オールブラックスがフランスに辛勝。3度のトライキャンセルも3連戦初戦で白星。
4G1PGを決めキック成功率100%だったボーデン・バレット[NZ](Photo/Getty Images)

■男子インターナショナルマッチ
・7月5日@フォーサイスバー・スタジアム(ダニーデン)
【ニュージーランド 31-27 フランス】

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 世界ランキング2位のニュージーランド代表“オールブラックス”が、同4位のフランス代表をホームに迎えておこなわれる「リポビタンD Julyシリーズ」の第1戦。今年のシックスネーションズを制したフランスだが、今回の遠征は代表経験の浅い選手が多く名を連ねる。スコット・ロバートソンHC体制2季目のNZは自国で強さを見せつけたい。

 前半1分、NZのWTBセヴ・リースがタックルで脳震盪となり、試合開始直後にFBダミアン・マッケンジーと交替するアクシデントに見舞われる(ウィル・ジョーダンはWTBにコンバート)。フランスは7分にピッチのほぼど真ん中から、約50mのPGをSOジョリス・スゴンが決めて3点を先取した。

 NZは16分にSHキャム・ロイガードの突破からCTBジョーディー・バレットがトライを奪ったかに見えたが、前のプレーでノックフォワードが確認されトライキャンセルに。17分、仕切り直しのスクラムからフランスは左に展開、FBテオ・アティソグベの突破を起点にNO8ミカエル・ギヤールがポールの右にフィニッシュ。SOジョリス・スゴンのコンバージョンも決まりリードを10点に広げた。

 ホームで負けられないNZはキャプテン、LOスコット・バレットのキックチャージからチャンスを作る。22mライン内でフェーズを重ね、SOボーデン・バレットのラインブレイクから右大外でロングパスを受けたWTBウィル・ジョーダンが20分にトライをマークした(SOバレットのG成功)。

 さらに26分、左サイドのラインアウトモールから一度モールを組んで中央に展開、FBダミアン・マッケンジーの突破でトライライン目前まで迫り、次のフェーズでFLトゥポウ・ヴァアイがフィニッシュ。逆転に成功した。(14-10)

 フランスが33分にSHノラン・ルガレックのPG成功で1点差に迫った後、前半終了間際に攻め込んだNZ。右への展開で、内でボールを受けたSOバレットが即座にWTBジョーダンにタップパス、CTBバレットにつないで右大外にトライ(G)をマークし、21-13のリードで前半を折り返した。

 後半開始早々、アタックで圧をかけるフランス。3分に敵陣深い位置で右にボールを展開し、WTBギャバン・ヴィリエールが右中間で空いたスペースに飛び込みトライ(G)。再び1点差に迫った。(20-21)

 続く7分のNZのターン、左への展開からWTBジョーダンが相手2人を弾きながら突破、この日自身2本目のトライ(G)を奪った。粘るフランスは10分にFLヤコブス・ファントンダーの中央突破からLOキャメロン・ウォキがトライ(G)。またもビハインドを1点に縮めた。

 15分、フランスのヴィリエールがデリバレイトノックフォワードの判定でイエローカードを受け10分間の一時退場となる。数的有利の間に得点を重ねたかったNZだが、17分のCTBビリー・プロクター、23分のWTBジョーダンのトライがTMOでキャンセルとなり、もどかしい展開が続く。

 結局、NZは34分のPGで3点を加えるにとどまり、その後はフランスに得点を許さず31-27でフルタイムを迎えた。なんとか白星をつかんだオールブラックスは、対フランス戦の連敗を3でストップさせた。なおこの試合は滑川剛人氏がアシスタントレフリーを担当していた。

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